コロナウィルスの流行や、それに伴う経済の落ち込みは世の中の人々を暗い気持ちにさせています。倒産する企業が増えたり、派遣社員の契約を打ち切ったり、企業でも早期退職などの募集をしているところも増えているようです。
婚活をしている女性にとっては不安材料が増えたような気がしている人も多いのではないでしょうか?
今回は「高収入で有名な外資系企業」と「定年までしっかり働ける国内大手企業」はどちらがいいのか考えてみました。
外資系企業とは
外資系企業とひとくくりにされがちですが、外資系企業にもいろいろなタイプがあります。
外資系企業の定義
外資系企業というと、外国の企業が日本で作った会社というイメージがあると思います。しかし、実際はそれだけではありません。外資系企業の定義は「外国の法人や投資家が、一定以上出資している日系企業」です。この「一定」には割合などの細かい規定がないため、全額外国の企業が出している会社もあれば、外国人投資家(企業を含む)が株式を取得して外資系となった企業もあるのです。ですから「あの会社、日本の会社じゃなかったの?」ということもあるということになります。
いろいろな外資系企業の形態
ではどんな会社があるのか具体的に見てみましょう。
まず、外国企業が日本で作った子会社(日本法人)です。これが一般的な外資系のイメージではないでしょうか。有名なのは金融系の企業で、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどが挙げられます。VISAやAMERICAN EXPRESSなどもこのタイプの外資系企業です。
次に、日系企業と海外の企業が共同で設立した会社です。海外の企業の出資率が高い場合、外資系企業と呼ばれることがあります。例としては富士ゼロックスや日本マクドナルドがありますが、こちらは非常に日本的な文化の外資系企業と言えます。
また、M&Aなどで海外の企業が日本の企業の株式を取得し、外資系企業になった会社もあります。少し前になりますが、台湾の鴻海(ホンハイグループ)に買収されたシャープなどがこのタイプになります。
大きくはこの3種類ですが、そのほかにも支店や支社という形で日本に進出していることもあります。ですから外資系企業に勤めていると聞き、勤め先が日本マクドナルドと言われて「外資系じゃないじゃないの!」と怒ってはいけません。
外資系企業と日本企業の違い
ここでは一般的に外資系企業と言われる「外国企業が日本で作った子会社」について、日本企業とどのような点がことなるのか見て行きましょう。
雇用形態
日本企業と大きく異なる点の1つが雇用形態です。外資系企業はその国の雇用形態をそのまま日本に持ち込んでいることが多いため、入社後同じ会社で定年まで勤めあげるということはまずありません。また、年功序列という考え方も存在していないので、在籍していれば昇進していくということもありません。基本的により自分の能力を生かして転職を繰り返すことが前提となっています。
多くの場合、外資系企業は年契約等の有期雇用です。派遣契約というよりプロ野球やサッカー選手のような契約更新だと思っていただければイメージが湧きやすいのではないでしょうか。一定の期間内に目に見える成果が挙げられるかどうかがカギになります。ですから若くてもきっちりと成果を出せればどんどん出世していきますし、成果が出せない人はいつまでたっても上には上がれません。
ただ、日本に会社がある以上、日本の労働法が適用されるためそれ相応の理由がなければ解雇をすることはできません。しかしながら、成果が挙げられない人を置いておく文化がないため事実上のクビを言い渡されることはあるでしょうし、若手にどんどん抜かれて行けば居辛くなって辞めていく事が多いと考えられます。そのため、日本企業に比べると人の出入りが激しいといえるでしょう。
給与形態
前項で契約の更新があるとお話しましたが、外資系企業の給与は基本的に年俸制です。契約時にその年の年収を決めて、それを12か月で割って毎月支払うという形になります。ちなみに年俸制では賞与(ボーナス)という考え方はありません。日本の社風に近い外資系企業では出ることもありますが、ない方が多いといっていいでしょう。
その代わりに、個人の成果や企業の業績によって支払われる「インセンティブ」があります。目標を達成した場合に支払われるものなので、成果が出ていなければ当然ありません。また、内容によって金額が異なるため、非常に高額の場合もあればそうでないこともあります。職種によってこのインセンティブの額が非常に高くなるので、給与ではなくインセンティブによって年収が高くなるということがあるのです。
外資系の企業は、従業員全体を同じように扱うのではなく、できる人を優遇するという考え方が根付いているといえます。
福利厚生
外資系企業では福利厚生は充実していないというのが一般的な認識ではないかと思います。ただ、健康保険や雇用保険などに関しては法律で義務付けられているため、日本企業と変わらないといえます。それ以外の、例えば住宅手当や慶弔手当などについてはまずありません。もらえる人ともらえない人がいる手当については不公平感が強く出てしまうので「一律なし」なのではないでしょうか。その分は給与に含まれていると考えるのが妥当です。
一方で、有給休暇の取得などについてはわざわざ上司の許可を取らなければならないということはまずありません。有給休暇の取得は労働者の権利であるという認識が強いため、上司やチームの人たちに伝えればそれだけでOKな場合がほとんどです。オンとオフがはっきりと区別されているので、プライベートを充実させたい人には大きなメリットと言えます。
Amazonやアップルなど大手の外資系の場合、福利厚生のアウトソーシング(ベネフィットステーションなど)に加入している企業もあり、日本企業に明らかに劣っているとは言えないのではないかと考えられます。
国内大手企業は安定しているといえるの?
国内大手企業は倒産しないし安定していると言われていますが、不安な点がないわけではありません。
安定とは何か
大手企業に入社が決まると、まわりの人から「これで安泰だね」などと言われますが、本当にそうでしょうか?
例えば前出のシャープのように、いきなり海外の企業に買収されてしまうかもしれません。会社が不採算部門を切り離して分社化してしまったために収入が減ってしまったり、今回のコロナのような予測不可能な事態で在宅勤務になり、残業代がなくなってしまったりすることもあるでしょう。会社の経営状態が悪くなればボーナスがカットされたり、リストラが行われたりすることも、今まで多くの会社で行われてきました。
経済的なリスクは、大企業といえども「全くない」とは言い切れないのが現実です。
また、人員が削減されたことによって残った人たちにしわ寄せがくることも考えられます。うつ病などで休職する人が増えているというニュースを聞いたことも多いと思いますが、実際に入院や外来で精神科を訪れる人は増えています。下記のグラフは厚生労働省の『患者調査(2019)』より、うつ病(気分[感情]障害)と不安障害(神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害)で通院治療もしくは入院した人の数を表したものです。約15年で患者数は2倍近くに伸びていることが分かります。このグラフは大企業に限った資料ではありませんが、多くの会社員が大きなストレスを抱えながら生活を送っているのは事実でしょう。
経済的な安定と精神的な安定、どちらが欠けても本当に安定しているとはいえないのではないかと考えられます。
大企業に居ることによるリスクとは
多くの人は、国内の大手企業に就職すれば一生安泰と考えてしまいがちですが、世の中は一昔前の「会社が社員の人生を丸抱えする」時代から抜け出そうとしています。外資系企業ほどではありませんが、黙っていても昇進し、お給料が上がる時代ではなくなってきつつあるのです。
企業には、その企業独特の文化があり、誰もそのシステムを疑うことなく受け入れています。しかし、そのスキルが他の企業でも通用するかどうかは非常に疑問です。大企業に居続ける最大のリスクはその会社でしか通用しないスキルしか身に付かないということではないでしょうか。
事実、取引先から「○○さんはすごいですよね」などと言われ続け、本人もそう思い込んでしまい、早期退職に応募して次を探そうと思ったらどこの会社も雇ってくれなかったということは良くあります。取引先が見ているのはその会社の中での肩書だけだということに気が付かないと、このような悲劇を生みかねないのです。
この先を生き抜ける優秀な人材を探そう
幸せな結婚生活を送るために、選ぶべき男性とはどのような人なのでしょうか。一緒に考えていきましょう。
これからの社会を生き抜ける人とは
会社員として成功する人には共通点があります。
まず、常に自分を磨き、どこででも通用するスキルを身につけようと努力ができるかどうかです。例えば国内の企業で営業をしていたとして、もし英語ができれば海外のプロジェクトに入れるかもしれません。自分の仕事にプラスアルファとなるスキルを常に身につけ続けて行けば、いつしかその人は稀有な存在となるはずです。こうなればリストラの候補に挙がることもなく、仮に早期退職に応募しても、すぐに次の職場が見つかる可能性が非常に高いといえます。
そしてもうひとつ、会社関係にとどまらず、多方面に人脈を持つことも大切です。人の縁というのはどこでどうつながっているか分からないものです。仕事の中で結果を出して、喜んでもらえた取引先の人たちとの出会いも縁ならば、ボランティアなどで知り合い、共に頑張った仲間との出会いも縁といえるでしょう。
常に前向きで勉強家、肩書も関係なくいろいろな人と付き合えるというのはとても大切な事なのです。
まわりを不幸にしそうな人は避けて通る
反対に、口を開けば愚痴ばかり言う人は注意が必要です。「あいつは運が良かっただけだ」とか「上にゴマをすっている」など他人を貶めるようなことを言うのは、自分の実力のなさを他人のせいにしている証拠でもあります。本当に実力がある人は自分の失敗を認め、なぜ失敗したのか、次はどのようにしたらいいのかをきちんと考えていけるのです。自分の失敗や実力のなさを素直に認めて努力する人は、仕事だけでなく、家庭でも同じように前向きで頼れる存在になるのではないでしょうか。
仕事で言い訳をする人は、おそらく私生活でも同じように自分の非を認めないのではないかと考えられます。喧嘩をしても「お前が悪い」の一点張りでは女性も嫌になってしまいますよね。こういう人はまわりを不幸にしがちですから、できるだけ避けることをおすすめします。
まとめ
こんな世の中だからこそ、安定はどこにも存在しないと考えて、常に自分ができる最善を尽くすことが大切なのではないかと思います。社会は男性だけが作っている訳ではありません。女性も男性に安定を求めるだけでなく、自らも精一杯のことをやっていく努力が必要です。おろおろしている女性より、「こんな時だから笑顔で頑張る!」という女性の方がずっと輝いて見えるのではないかと思っています。もしかしたら、そんな女性を眩しそうに見ている男性がいるかもしれませんよ?
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