学生時代の同級生と結婚した、職場で素敵な出会いがあった、という人は少なくありません。誰かと出会い、交際を重ねて結婚したという人がいる一方で、出会いたくてもまわりに適当な異性がいないという人も多いようです。
みんなが結婚を考えるのはいつ頃なのか、婚活っていくつから始めればいいのかと考えることはありませんか?今回は結婚に関する統計結果から、婚活を始める時期を考えてみましょう。
結婚を意識するのはいつごろから?
人が結婚を意識するのは何歳くらいでしょうか。結婚は世の中の風潮やまわりの環境に大きく関わってくると考えられます。
日本人の平均初婚年齢がひとつの目安
意識する年齢のひとつに「平均初婚年齢」があります。この年齢ぐらいまでには結婚したいと漠然と考えている人は、男女共に多いのではないでしょうか。
厚生労働省の『令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況』によると、平均初婚年齢は男性が31.2歳、女性が29.6歳となっています。下は総務省の『平成27年国勢調査』から、男女の未婚者/既婚者の推移をグラフ化したものです。調査方法が異なるため多少のずれはありますが、おおよそ平均初婚年齢で既婚者と未婚者の数が逆転しています。
男性も女性も30代半ばまでは未婚者が減り続け、その後は横ばいになります。しかし既婚者の数は40代まで上がり続けますので再婚する人も多いのではないかと推測できます。
まわりが結婚し始めるとき
学生時代の友人や会社の同期が結婚し始めると、何となく自分も結婚しなくちゃいけないのかな?と考える人は多いようです。同い年の身近な人の結婚はそれなりにインパクトが大きいということでしょう。平均初婚年齢あたりで結婚する人が多いとすれば、年に何度も結婚式に出席するひとも少なくないのではないでしょうか。
学生時代や同期のグループの仲間の結婚式で幸せそうな友人の姿に「自分も結婚したい」と考えるのは自然なことです。もしその時に付き合っている人がいるならば、結婚を意識するようになるのも当然かもしれません。
婚活を始めるのは早い方がいいの?
異性と出会い、お付き合いを経て結婚をするのであれば、それなりの期間が必要となります。また、男性の意識にも左右される部分が大きいことも考えておく必要がありそうです。
男性は年下を選ぶ
男性は年齢が上がるほど年下を選ぶ傾向があります。もっと言えば、いくつになっても結婚したい女性の年齢がほとんど変わらないのです。その理由のひとつが「子供が欲しいから」です。35歳以上の出産が「高齢出産」であることは広く知られていますが、できればそういわれる前に出産して欲しいと思っているのです。
また、子供の教育にはお金がかかります。もし、妻が若いうちに出産し、仕事に復帰してくれれば教育費も自宅購入も夫一人で頑張るよりもはるかに楽だという考えもあるかもしれません。
もちろん、ただ若い女性を妻に欲しいという男性もいるでしょう。特に男性の年齢が上がればそういった理由で、一回り以上年下の女性を望む男性も多いです。
いずれにしても、多くの男性が「女性は若い方がいい」と考えていることは間違いないでしょう。
適齢期までには結婚したいなら
適齢期を平均初婚年齢とすると、相手と出会い、お付き合いを経て結婚するまでにはそれなりの時間が必要になります。中には出会って2~3ヵ月で結婚するカップルもいますが、それはレアケースと言っていいのではないでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所の『第15回出生動向基本調査(2017年)』によると、恋愛結婚の場合、2015年の時点で平均交際期間は4.55年となっています。この調査は5年に一度なので最新のデータが公表されるのは2022年になると思われますが、交際期間は延びる傾向にあることが分かります。4年半交際すると仮定すると、30歳までに結婚するためには25歳で出会う必要があります。
もちろん、これは統計なのですべてこの通りになるわけではありません。しかし、女性が希望する条件の男性と結婚するためには、それなりに早い時期からお相手探しをした方がいいでしょう。実際、20代前半から結婚を意識してお相手を探す女性は少なくないのです。
30代で婚活を始めるのは遅すぎる?
平均初婚年齢が30歳くらいなら、そんなに慌てることはないのでは?と思う人もいるでしょう。出会って1年で結婚すればいいと考える人もいるかもしれません。もしあなたがもう30代であれば、始めるのは早い方がいいと言っていいでしょう。
平均初婚年齢を鵜呑みにするのは危険
現在では優秀な女性も多く、男性と同等もしくはそれ以上に責任のある仕事に就いている人も少なくありません。仕事を覚え、仕事の楽しさを知って没頭していたら、30代を超えていたという人もいるのではないでしょうか。同僚が結婚しても、それが男性なら「へぇ~」で終わることもあるかもしれません。まわりの女性が結婚していないのならば、何となく安心してしまう・・・そういう女性は意外と多いでしょう。
平均初婚年齢も30歳、まだまだ大丈夫と思いがちですが、実はここにちょっとした誤解があるのです。下の表は厚生労働省の『平成28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況』(2016年)より作成したものです。通常の統計とは別に、平成28年には婚姻に関する統計を発表しているのですが、こちらは平成27年に初婚の女性が何歳で結婚しているかをグラフで示したものです。見ていただくと分かるとおり、一番多く結婚しているのは27歳となっています。平均と聞くと、その値が一番多いと考えがちですが、数値のばらつきによっては平均が一番多い数とは限らないのです。
※ここでの結婚とは結婚式を挙げた年、もしくは同居を始めた時のいずれかの早い方とする。
もうひとつ、この調査で興味深いのはカップルが初婚か再婚かで年齢が異なる点です。平成27年の、夫と妻が共に初婚の場合の妻の平均初婚年齢は29.0歳、妻が初婚でも夫が再婚の場合は33.0歳です。ちなみにこの時の女性の平均初婚年齢は29.4歳でした。相手も初婚の男性を望むのであれば、やはり早くから行動する方がいいと考えられます。
実はまわりも婚活している可能性大!
自分と同じように仕事一辺倒だった同僚や友人に、ある日突然「実は結婚することになったの」と告白されて動揺する女性は意外と多いと思われます。「そうなの?おめでとう!」と祝福したものの、何となく心の中ではモヤモヤしてしまうこともあるのではないでしょうか。中には「いつから付き合ってたの?」「どこで知り合ったの?」と質問攻めにしてしまう人もいるかもしれません。
若い女性に比べれば分が悪いと考えてしまう女性も多いでしょうが、男性もいろいろです。上の表を見ていただけば分かるとおり、男性の初婚年齢は共に初婚なら30.6歳ですが、妻が再婚の場合であれば35.6歳です。また、若くして結婚して離婚し、子供もいないというバツイチの男性も少なからずいるはずです。
30代を超えると、何となく出会って結婚するというのが難しくなってきます。また勢いで結婚できる年齢でもないでしょう。少しでも結婚したいと考えているのであれば、やはり自分が積極的に動かなければなりません。婚活アプリやサイトなど、誰にも知られずに婚活する方法はたくさんありますし、パーティーに参加するという方法もあります。なるべく早く結婚したいと考えたら結婚相談所も選択肢に入ってくるでしょう。
試験前に「私も勉強してないよ」と言っていながら高得点を取る人がいますが、自分の残念な点数を見て嫌な気持ちになりたくなければ、行動を起こしましょう。黙っているのが嫌なら堂々と話してみるのもいいでしょう。もしかしたら「ここは評判がいいと聞いて自分も婚活している」という人や、「一人でどうしていいか分からないから一緒に頑張ろう」という同志が現れないとも限りませんよ。
30代の婚活はここに注意
30代の婚活で一番大切なのは、20代と同じ土俵に乗らないことです。20代と同じことをしても意味がないだけでなく、痛いと思われるだけで終わるでしょう。30代には30代の良さがあるのですから、その部分をしっかりとアピールしていきたいところです。
自己分析をする
30代の婚活にはある程度の戦略は必要でしょう。自分の長所や短所、得意な事、自慢できることなどをまとめてみることをお勧めします。就職活動の自己分析に近いものがありますが、まず自分が持っているものを確認し、アピールできるところはどんな部分なのかを把握しておくことは今後の活動に大いに役立つはずです。できればまわりの人の意見を聞いてみるといいでしょう。自分では欠点だと思っていたことが、まわりからはとても魅力的に見えていたということは少なくありません。
条件をある程度絞っておく
イケメンで高収入、年は+2歳までetc. と条件をあれもこれもとつけていくと該当する男性がそもそもいないという状況に陥りかねません。条件の全てを妥協しなさいとはいいませんが、条件に順位をつけて絶対に譲れないものと、譲ってもいいものを仕分けしておくことも大切です。例えば「自分のキャリアを捨てたくないので、年収は平均的でいいから家事や育児に協力的な人」であればかなり選択肢が広くなります。「専業主婦になりたいのでとにかく高収入な人」「同じ趣味を持っているか、自分の趣味に理解のある人」といったように、条件は少ないほど相手は探しやすくなります。
ただ、あまりニッチなものを第一条件にしてしまうとそれはそれで問題ですので、その点は気を付けてください。
まとめ
日本人の平均初婚年齢は段々と高くなっています。しかし、コロナ禍のような特殊な状況下で若い人たちの意識は変わりつつあるようです。やはり心を通じ合わせることができる誰かと共に暮らしたいと考える人が増えていますので、数年後に発表される統計は今までとは違った傾向が出るのではないかと思います。
今まで結婚に興味がなかった人たちも婚活考えたり、始めたりしていますので、思い切って行動してみるいい機会かもしれませんね。ただ、くれぐれも体調には気を付けてください。
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