仕事に恋に一生懸命だった20代はあっという間に過ぎてしまい、気がついたら30代になっていた、ということはありませんか?まわりがぽつぽつと結婚し始めて内心焦っている人もいるのではないでしょうか。ここでは結婚という場での30代の現状と、結婚への近道についてご紹介します。
未婚率から見る30代の現実
まわりには30代でも独身はたくさんいるからまだまだ大丈夫・・・と思っている人も多いと思います。しかし、データで見る30代の現実は、皆さんの感覚と異なっているかもしれません。
統計からみる未婚率
まずはこちらのグラフを見てください。こちらのグラフは平成27年国勢調査※1の結果から25歳~45歳の男女の年齢別の未婚率を示したものです。
25歳時点では男女ともに未婚率は高いですが、その後30歳まで急激に下がっていきます。その後35歳くらいまでは多少緩やかにはなるものの未婚率は下がり続け、40歳以降はほぼ横ばいに推移していきます。この内容を数値で表したものが以下の表です。
この数値を見ていただくと30歳の時点で男性でも半数近く、女性に至っては半数以上が結婚しています。これが35歳になると男性でも6割、女性は7割近くが結婚していることになりますから、そもそも35歳以上で独身の男女は少数派となっていることが分かります。
平均初婚年齢
次に、現在のカップルの平均初婚年齢について考えてみます。厚生労働省の平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況※2によると、男性の平均初婚年齢は31.1歳、女性は29.4歳となっています。この年齢を上の未婚率のグラフに重ねてみると、男女ともおおよそ未婚率が50%程度になる時期と重なります。初婚に限って言えば、平均初婚年齢を超えた時点で結婚できる相手は約半数に減っているのが現実なのです。
30代は婚活の最後のチャンス?
次に、国立社会保障・人口問題研究所が5年に1度行っている出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)※3の結果を見てみましょう。
交際相手がいない未婚男女が増えている
調査結果によると30~34歳で交際相手がいないと答えた未婚男性は69.7%、未婚女性は64.8%となっています。この調査では独身でいる理由についても訪ねていますのでその結果をグラフにしたものがこちらです。
グラフの中央の点線の左側は「積極的に独身を選ぶ理由(積極的理由)」、右側は「結果として独身でいる理由(消極的理由)」になります。積極的理由が多いように見えますが、実際に数値を調べてみると積極的理由と消極的理由の値は男女ともほぼ同数でした。
ご覧のとおり、一番多い理由は「適当な相手にめぐり合わないから」ですが、これは「適当な相手がいれば結婚する」と読むこともできます。しかし未婚率の詳細から考えて、30歳の時点で異性の半数強が結婚していることを考えると、のんびり構えていては時間ばかりが過ぎていきかねないのです。
結婚の意思がある男女は9割弱
この調査の中で、18~34歳の未婚の男女の9割弱は「いずれは結婚するつもり」であると答えています。またある程度の年齢までに結婚しようと考える未婚者は男性で55.2%、女性で59.3%と共に50%を超えています。未婚者は増えていますが、結婚の意思がある人は減っていないということが分かります。ある程度の年齢が何歳なのかは人によって異なると思われますが、この数値が18歳以上の男女を対象にしたものであることと、30歳までの未婚率の急激な減少を見ると30歳前後であることが考えられます。
30代になったらなるべく早く動いた方がいい
30~34歳で交際相手がいない人は少なくありません。30代は仕事でも重要な役割をこなせるようになり、仕事量が増える時期でもあります。プライベートに割ける時間が少なくなりがちだともいえるでしょう。また合コンに誘われる回数が減ったり、いいなと思う人が既に既婚者だったりすることも多くなります。
30代の未婚率は低くないという人がいますが、30歳と35歳では状況は大きく異なります。もし30代の人が結婚しようと思ったら、できるだけ早く婚活することをおすすめします。遅くなればなるほどいい相手と巡り合う確率は低くなるからです。
30代女性に婚活アプリをおすすめできない理由
最近では手軽に婚活ができるからと、いわゆる「マッチングアプリ」を利用する人が増えています。以前の出会い系のイメージを払拭し、安心して使えるようになったことから会員数も非常に多くなっています。これを読んでいる人の中にも利用しているという人がいるのではないでしょうか。
マッチングアプリにもいろいろある
マッチングアプリには大きく分けて3種類あります。1つ目はいわゆる「出会い系」で、デートをする相手を探すといった目的で利用されるものです。実は30代が多いと言われているアプリの中にも存在しています。2つ目は「恋活系」で恋人を探すためのアプリです。恋活系のアプリは全体的に登録者の年代が若いのが特徴です。恋愛が目的のため、結婚に対しての真剣度は低めといえます。3つ目が「婚活系」で、こちらは婚活目的で登録している人が多いアプリです。婚活を行うならこの婚活系を使うべきでしょう。
30代女性に婚活アプリをおすすめできない理由
婚活系のアプリがあるのに30代女性におすすめできないのはなぜでしょうか。実は会員数が圧倒的に多いのは「恋活系」アプリなのです。結婚への真剣度が高い「婚活系」アプリは「恋活系」よりも登録数が少ないといわれています。もちろん恋活系のアプリでも婚活はできますが、恋愛の要素が強いため、真剣にお付き合いしても結婚までの時間が長くなる傾向にあります。
そして一番大きな理由は、婚活系でも20代の利用者が一定数存在するという点です。恋活系でも婚活系でも、30代の女性は常に20代の女性と同じ土俵で勝負しなければなりません。検索という方法で相手を探す以上、20代か30代かと問われれば20代を選ぶ男性は多くなります。実際にアプリを利用した人からはこんな意見も寄せられています。
・35歳を過ぎると「いいね!」を送っても返事が来ない場合が多い
・始める前から20代が多いことは分かっていたが、自分の年齢になるとほとんど需要がないことを、身をもって理解した
・年齢が上がると、それだけで条件から外される
30代の女性には20代にはない魅力があると思いますが、アプリではそれを伝えるのは難しいといえるでしょう。
30代で結婚するなら結婚相談所がおすすめ
30代の女性は20代とは異なる部分が多く、結婚へのハードルを自ら上げている場合が少なくありません。仮に自分でそのことに気が付いても、自分で上げてしまったハードルを下げることは非常に難しいのではないでしょうか。
30代女性が相手に求める条件とは
20代は勢いで結婚することができると言われますが、30代はまわりが見えている分、条件にこだわってしまうことが多いと考えられます。しかし条件にこだわりすぎると、かえって選択の幅を狭めてしまうことがありますので注意が必要です。特に自分では普通だと思うことが、まわりから見ると「高望み」と映る場合があります。
・自分と同年代(極端に年上でない)
・イケメンで高身長
・いい職業に就いていて高収入
・長男でなく、相手の両親と同居する可能性がない
・専業主婦希望
男性が女性に若さを求めるのは、子供を作るのであれば若い方がいいと考えるからでしょう。男性も35歳以上は高齢出産と呼ばれることを良く知っています。30歳であれば同年代でもいいかもしれませんが、35歳を超えればわざわざ同年代を選ばなくなるのはある意味自然なことともいえます。実際、30代半ばの女性を求めるのは40代後半以降の男性であることが多く、ここに大きなギャップが生まれているのです。
結婚相談所を選ぶ際は「仲人型」がおすすめ
結婚相談所にも実は2種類あることをご存じでしょうか。1つは「データマッチング型」と呼ばれるもので、コンピューターが適切な相手を会員の中から選んでマッチングしてくれるものです。会員数が多く、紹介してくれる人数が多いのが一番の特徴です。ただし、入力項目が多いとはいえ、入力されたデータからマッチングを行うのはアプリと変わりません。細かいニュアンスが伝わりにくいのが欠点といえます。
もう1つは「仲人型」と呼ばれるもので、カウンセラーが個別に面談し、条件に合った相手を紹介してくれるものです。会員数は「データマッチング型」に比べれば少ないですが、マッチングするのが人間(カウンセラー)なので、それぞれの会員の個性などを考慮して相手を選んでくれることが特徴です。人件費がかかる分、「データマッチング型」より費用が高くなるのが欠点ですが、それを含めても条件や希望を丁寧に聞いて相手にもアピールしてくれる「仲人型」を選ぶメリットは大きいといえます。
最近では「仲人型」のサービスを提供する「データマッチング型」の結婚相談所も増えてきています。サービスの内容や費用を検討して、結婚相談所を選ぶことをおすすめします。
30代女性は「仲人型」結婚相談所が結婚への近道
30代の女性は、結婚相談所に入ったらすぐに結婚できるという訳でもありません。それは結婚したいと思える男性に出会わなかった理由が、「条件の高さ」にある可能性が否定できないからです。「仲人型」の結婚相談所の場合、カウンセラーが会員となった女性の条件に合う男性を探すことになります。その時、ちょうど条件に合う男性がいれば紹介してもらえますが、多くの女性が同じような条件を出していた場合はその男性に申し込みが殺到することになります。男性にも希望がありますので必ずその男性を紹介してもらえるとは限りません。
カウンセラーの役割は希望に合った相手を探すことだけではありません。場合によっては出した条件では相手を探すことが難しいことを告げて、出会いの間口を広げることを提案することもあるのです。例えば条件に優先順位をつけてもらい、低いものから外していったり、視点を変えて趣味や価値観が合いそうな相手を薦めたりすることもあります。最初はそのようなカウンセラーの態度を不満に思う人もいるでしょう。しかし、カウンセラーは多くのカップルを見てきた経験から、本人は気が付かなかった良さや相性などを見極める目を持っています。アドバイスを受けて考え方を変えた結果、すんなりと結婚が決まることも少なくないのです。
まとめ
「結婚したいがどうしたらいいか分からない」「自分で婚活してきたが結果が出ない」という人のためにあるのが結婚相談所です。料金はアプリに比べればかなり高額といえますが、その分しっかりとサポートしてくれることは間違いありません。30代の婚活は短期決戦と考えて、思い切って利用してみてはいかがでしょうか。
※1 総務省統計局「平成27年国勢調査結果」
(https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/)
※2 平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/index.html)
※3 第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)平成27(2015)年国立社会保障・人口問題研究所
(http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/doukou15_gaiyo.asp)