男性でも女性でも、「結婚するならこんな人がいい」という希望を持っていると思います。しかし、条件の内容や付け方によっては相手が見つからないという可能性が出てきてしまうことがあります。
今回は婚活をする際の「条件の出し方」と、男女それぞれに人気のある「相手の条件」についてお話しましょう。
婚活に必須の「希望条件」
婚活をする際、「希望条件を出す」という事はとても大切なことです。ではどうやって条件を出していけばいいのか、またどんな出し方は良くないのかを考えて行きましょう。
「理想の家庭」から条件を出してみる
結婚相手を探す時、相手に対して希望する条件がひとつもないという人は殆どいないと思います。しかし、「若ければいい」「イケメン・美人ならOK」だけであれば、それは条件があるとは言えません。
おそらく、誰でも「結婚したらこんな家庭を作りたい」という理想があるのではないでしょうか。その理想の家庭には必ずパートナーがいますから、相手を間違えると望んでいた結婚生活も理想の家庭も手に入れることができなくなってしまいます。相手に対する条件とは「作りたい家庭に必要な資質や能力」がある人と考えると分かりやすいかもしれません。
代表的な条件は「経済力」「容姿」「趣味・思考」ですが、経済力ひとつ取ってみても、安定した生活をしたいからこのくらいの収入があって欲しいとか、子供が生まれた時のことを考えて共働きをして欲しいなど、最低限考えておかなければならないことは必ずあります。
もし、条件を何も持たずに活動をしてしまうと、相手を見定めるべきポイントが絞れず、結局何を基準に相手を決めていいのか分からなくなってしまいかねません。
条件の付け方・付け過ぎに注意
ただし、条件は付ければいいというものでもありません。例えば「年収が2,000万円以上の30歳以下の男性」や「女優かモデルをしている20代の女性」など、絶対数が圧倒的に少ない条件を付けても相手を見つけるのは難しいでしょう。また、条件自体はさほど難しくはなくても、数が増えればやはり相手となる異性の数が減ってしまいます。
婚活を成功させるには、まず母数となる異性の数が多くなければなりません。そのためには、①極端に難しい条件を付けない、②細かい条件を数多く付け過ぎない、というのが大切です。婚活を行っていてなかなかうまくいかないという人は、まずは条件を見直してみてください。周りを見回して、その条件に合う異性がどう考えても少ない場合は条件をゆるくしたり、優先順位を低くしたりする必要があるでしょう。
気を付けたいのは自分の年齢が上がってきた時です。どうしても「以前に付き合っていた人よりいい条件でないと・・・」と考える人が多いのですが、残念ながら男女共に年齢が上がれば上がるほど、婚活市場での価値は下がってきます。自分ではイケていると思っていても、相手もそう思っているとは限らないことに注意してください。
希望条件にはトレンドがある
その時代ごとに「家族の形」は変わり続けてきました。以前は圧倒的に「専業主婦家庭」が多かったのに対し、現在では夫婦ともに働いている家庭の割合が高くなっています。夫婦や家族を取り巻く環境や、働き方など選択肢が増えていく中で、男性も女性もより「自分らしさ」を求めるようになってきたのではないでしょうか。
婚活市場では、有利な人と不利な人がいることは間違いのない事実です。しかし、一方で条件は多様化しているともいえます。多くの人と出会ううちに考え方や物の見方が変わることもあるでしょう。一度出した条件にこだわるのではなく、フレキシブルに変えていく事も婚活を上手に進めていくコツかもしれません。
男性が希望する女性とは
婚活で男性に人気のある「女性の条件」とはどのようなものでしょうか。ここでは良くある3つの条件についてご紹介します。女性にも参考になるのではないでしょうか。
子供が産める年齢の女性
男性が最もこだわるのが「女性の年齢」です。男性は将来的に子供が欲しいと思っていますので、どうしても「子供の産める年齢の女性と結婚したい」という希望が多くなってしまう傾向があります。
高齢出産の定義は「初産で35歳以上」となっています。実際にはもっと年上でも出産は可能ですが、流産の確率が高くなったり、子供に異常が見つかりやすくなったりといったリスクが伴うことが広く知られるようになったことで、なるべく若い女性を望む男性が増えたともいえるでしょう。
また、芸能人や有名人などで一回り以上も年下の女性と結婚する男性のニュースが大きく取り上げられるようになったことも一因ではないかと思います。
※国立社会保障・人口問題研究所『第15回出生動向基本調査(2017年)』より作成
包容力があり優しい女性
仕事で疲れて自宅へ戻った時、妻がにこやかに「おかえりなさい」と出迎えてくれる・・・。それは今でも男性の憧れなのかもしれません。もっとも共働きが増えて、中には妻の方が帰宅が遅い場合もあるかもしれませんが、それでも家の中に柔らかい空気が流れていれば「結婚して良かった」と感じることも多いでしょう。
バリバリと仕事をこなして帰ってきたら、家ではリラックスしたいものですよね。時には仕事の愚痴を聞いてもらったりして欲しいと思っているかもしれません。男性は職場で弱みを見せたくないと考える人が多いので、家では弱音を吐いたり、頑張った自分を褒めて欲しいと感じたりすることもあるでしょう。
そんな時に優しく受け入れてくれる存在はとても貴重です。「そっか、じゃあ今日はちょっと飲もうか」と話しやすい雰囲気を作ってくれたり、さりげなく気を使ってくれたりする女性であれば、男性も癒されるのではないでしょうか。
共働きが可能な女性
コロナの影響など不安定な社会情勢もあり、将来に不安を持っている男性も少なくありません。特に都心部では家賃や物価が高いこともあるため、結婚後も妻に働いてもらいたいと考えている男性は増えています。
これは金銭的に安定するのももちろんですが、同時に妻にも社会と接して自立していて欲しいと考えての事のようです。どちらかが一方に依存するのではなく、協力しながら家庭を維持していくという関係を希望しているということの表れと言えるでしょう。
女性が希望する男性とは
今度は女性に人気のある「男性の条件」についてお話します。男女の考え方が異なる部分もあるので、男性にもぜひ読んでいただきたいと思います。
誠実な男性
女性が希望する条件のひとつに「誠実な人」があります。真面目に仕事をする、家庭を大切にする、浮気をしないなどいろいろなことが考えられますが、他にも「ありがとう」や「ごめんなさい」がきちんと言えることを誠実だと感じる女性は多いようです。
男性は女性に比べてプライドが高いところがありますので、なかなか素直に感謝したり謝罪したりできない人が多いのではないかと思います。しかし、言わなくても察して欲しい男性と違い、女性は口に出していって欲しいものなのです。これができるかできないかで「誠実かどうか」を判断している女性は少なくありません。
また女性に比べて「口下手(くちべた)」な男性の場合、怒ると怒鳴ったり手をあげたりする人も少なからずいます。ムッとして女性を無視する男性も多いのですが、こちらも女性から見ると「誠実さ」を感じないものです。
男性と女性では「誠実」の中身に違いがある場合があります。女性はきちんと向かい合って話し合いを持てる男性を求めていることは間違いないのではないでしょうか。
自分と年齢・年代の近い男性
男性は若い女性を求める傾向が強いですが、女性は反対に年齢が比較的近い男性を求めることが多い事が分かっています。年が近い方が、考え方や感じ方などが分かりやすいというのも理由のひとつです。
しかしもっと大きな理由は、子供が生まれた時に、できれば父親の年代は近い方がいいと考える女性が多い事ではないでしょうか。あまり離れていると、子供が成人する前に夫である男性が定年を迎えてしまう可能性があります。定年が引き上げられてきているとはいえ、多くは再雇用という形のため収入はかなり減ることが考えられます。一番お金がかかる時にこれでは心配になるのも当然かもしれません。また、年齢の差による子育ての仕方の考え方にも差が出てケンカになることや、やんちゃ盛りの子供と遊んで夫が疲れ果ててしまうという事もあるでしょう。
※国立社会保障・人口問題研究所『第15回出生動向基本調査(2017年)』より作成
経済力のある男性
女性は妊娠・出産時にはどうしても仕事を休まざるを得ない状況になります。厚生年金などの免除などはありますが、収入自体は支払われません。この期間にはどうしても男性の収入に頼るしかないのが現実です。
また、産休・育休明けに元の職場に戻れればいいですが、派遣などではそのようなことはなかなか難しいでしょう。その上、保育園に通わせれば保育料がかかりますし、子供の具合が悪くなれば早退して迎えに行くのは女性の場合が多くなります。結果として収入は不安定になりがちになることから、男性には生活を維持していくだけの経済力を求めるようになります。
ただし、全ての男性が若いうちから高収入であるとは限りません。国税庁の『令和元年分民間給与実態統計調査』によると、給与所得者全体の平均年収は436万円です。男性の平均年収は540万円、女性は296万円となっています。男性の平均年収を年齢別にみると以下のようになります。
従業員5,000人以上の大企業であっても、30歳未満では年収500万円にも届いていません。もちろん、これはあくまで平均値ですので、もっと年収の高い人は存在します。しかし、「30歳未満で年収600万円」といった条件はそもそもの母数を減らしてしまうことになるので注意が必要です。
まとめ
お話したように、相手に求める条件はゼロでも付け過ぎても婚活を困難なものにしてしまいます。もし、婚活をしていてうまくいかない、希望の相手が見つからないと感じている場合は条件を満たす異性の数が非常に少ない可能性があります。また、例えば相手が「希望する年収」に届かなかったとしても、非常に居心地が良く、それ以外の条件を満たしているならば「自分も頑張って働いていけばいい」と考えるのもひとつの方法なのではないでしょうか。
条件は決めたら必ずそのとおりにしなければならないというものではありません。柔軟に考えて、ステキな相手と出会って欲しいと思います。
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