結婚相談所にアプリ・パーティーなど、現在は婚活の方法も非常に選択肢が多くなっていますよね。どのサービスを選べばいいのか、どの結婚相談所やアプリに登録するかを悩む人も多いのではないでしょうか。そんな時に参考になるとされているのが口コミや体験談を集めたサイトです。各サービスでも独自に集めている場合もあります。
しかし、いい事や悪い事を極端に集めていたり、口コミの数が3つ4つしかなかったりすると本当にそれが正しいのかどうか判断に困ることもあるでしょう。
今回はネットの口コミや体験談について考えていきます。
婚活の口コミや体験談は信じてもいいの?
さまざまなサイトの口コミや体験談ですが、どんなものも鵜呑みにするのは危険だと言っていいでしょう。その理由をご説明します。
誰が投稿しているか分からない
口コミサイトも各サービスのサイトも多くは善意ある利用者本人が投稿していると思いたいところですが、中にはサクラと呼ばれる人たちが積極的に投稿していることも多いようです。お金(もしくは別の対価)をもらって書き込みが行われているのだとすれば意図的に褒めたりけなしたりすることも簡単にできてしまいます。これはネットが匿名であることが一番の理由でしょう。顔出しでさもその人が書いたように見せている口コミでも、実はその写真がフリー素材*と呼ばれるサンプル写真である場合も少なくありません。これは婚活系に限らず、全ての口コミサイトで考えられることでもあります。
また、中にはTwitterのようなものから使えそうな意見を拾って載せていることもあります。通常はTwitterの画面を引用して誰が書いたのかをしっかりと表示するか、引用符を使って引用元を表示しなければならないと決まっています。しかし、誰かが勝手に引用元を記載せずに載せてしまうと、それが次から次へと転載されて「誰がいつ投稿したコメントなのか」が全く分からなくなってしまっているものが少なくないと思います。
*フリー素材とは無料または有料で提供されている写真やイラストの事です。このコラムの写真もフリー素材から選んで使用しています。
誇張や主観的な意見も多い
利用者本人が書き込んだ内容はあくまでその人の主観に基づいたものです。ショッピングサイトの口コミなどでは「コメントは個人の意見です」と但し書きがしてあるのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
例えば「身長175cm以上で年収1千万以上の高学歴なイケメン」を探している女性が、そのサービスで希望の男性に全く出会えなかったとしましょう。実際にそのような男性がいない場合も考えられますが、該当する男性がいてもその女性には誰も興味を持たなかった可能性もあるのです。後者であれば、相手にされなかったことに腹を立てて「〇〇にはまともな人が誰もいない、最悪。絶対にオススメしない」と投稿するかもしれません。
口コミは全く参考にならないかといえばそんなことはないと思いますが、全ては「主観的」に書かれたものだという事を頭に入れておくことが大切です。
中には書き込みを選別しているサイトも・・・
サイトには必ず管理者と言われる人物がいます。それは口コミや体験談を書きこむサイトでも同じです。管理者はサイトが荒らされたり、公序良俗(こうじょりょうぞく)に反することが書き込まれたりしていないかをチェックする義務があります。
しかし、中にはそういった義務をきちんと行わなかったり、書き込まれた内容を選別したりするサイトも存在しているようです。これは意図的に情報操作をしている訳ですから当然問題となります。
2017年には結婚相談所の口コミサイトに「虚偽の内容で誹謗(ひぼう)中傷する書き込みを掲載され、業務を妨害された」として結婚相談所がサイト責任者を訴えたという事件も発生しています。
客観的な情報を集めてみよう
口コミや体験談の全てが参考にならないわけではありません。信用できる情報を見抜くためにも、利用するサービスについて信用できそうなデータについてもチェックしておくと安心です。
結婚相談所ならデータをチェック
大手の結婚相談所やネットワークでは、会員数や成婚率を公表しているところも多いです。こういったデータもひとつの目安になるのではないかと考えられます。
ただし、内容については良く確認することが必要です。例えばサンセリテ青山も加盟している日本結婚相談所連盟(IBJ)のHPによると2021年9月の段階で会員数は72,918名となっています。そして会員同士の成婚者数は8,624名ですので単純に計算すると成婚率は11.8%となります。
一般的に結婚相談所の成婚率は1割程度とも言われていますので、この数字は妥当な物と言えそうです。極端に高い成婚率を表示している場合には何か「但し書き」がないか確認しましょう。
結婚相談所では「何をもって成婚するか」という点が各社で異なっていることが多いので、どういう計算でその数字が出ているかチェックしてみるのも結婚相談所を選ぶ判断材料になるのではないかと思います。
参考記事:結婚相談所での成婚の秘訣を探る!2020年に結婚した人の特徴とは?
IBJの発表した資料をまとめてご紹介しています。
アプリやパーティーは運営内容をチェックしよう
アプリやパーティーなどではまず運営会社やシステム、会員などについて見てみましょう。老舗ならいいというものではありませんが、いい加減な業者は淘汰されていきますのでそれなりに会員数が多く長くサービスを続けているものは一定の安心感があります。それでも入会に際しきちんとチェックを行っているかどうかなどを確認しましょう。
アプリの場合、入会する際に証明書が必要であっても、それぞれのプロフィールまではチェックができているとは言えません。何かあった時にきちんと問題を解決してくれる窓口が機能しているかどうかも確認しておくことが大切です。パーティーの場合も同じで、開始時に身分証を提示してくださいと書かれていても現場で厳密に運用されているかどうかは行ってみなければ分かりません。
結婚相談所のように間に人がいるわけではないので、ある程度注意し自衛することは必要になってきますが、きちんとした説明や案内がされているかどうかはひとつの目安となるはずです。
本当に信用できる口コミ・体験談とは
どんな情報も鵜呑みにするのは良くありませんが、参考になるものはあります。ここでは3つご紹介しましょう。
ネットよりも友人・知人の情報
やはり書いた人が分からないネットの情報よりも、家族や友人、知人などの身元が分かっている人の話の方が信憑性は高いです。疑問に感じたこともその場で聞くことができますし、本人の性格なども考慮できるため安心感があります。残念なのは周りに利用者などがいないことが多いという点でしょう。口コミや体験談を載せたサイトがたくさんあるのはそれだけ見る人が多いからです。
ただ注意して欲しいのは、どこで仕入れたどんな情報であれ話してくれる相手は自分とは別の人間だという事です。容姿も年齢も、相手の希望条件も異なっている他人の情報をそのまま自分に当てはめてもあまり意味がありません。先ほどお話したように、あくまで主観的な体験談であること忘れないようにしてください。
顔出しで掲載されているものは参考に値するものも
新聞や雑誌、ブログなどに顔出しで体験談などを投稿しているものはある程度参考になると考えていいのではないでしょうか。
活動した本人が書いているものであれば、どんな方法でどういう結果になったという事が細かく書かれているので「なるほど」と感じることも多いと思います。また結婚相談所のアドバイザーなどの体験談も、婚活する際に気をつけたい事をズバリ書いていることが多いものです。自社のPRも含まれているとはいえ、客観的な意見はなかなか貴重だとも言えるでしょう。
結婚相談所なら無料相談を利用しよう
結婚相談所を利用しようと考えているのであれば、直接話を聞くのが一番です。どの結婚相談所でも無料相談を行っていますので出掛けてみるのがいいでしょう。事前にパンフレットを請求し、システムや何にどのくらいお金がかかるのかをきちんと確認したうえで、聞きたい内容をまとめておくと話がスムーズです。
スタッフの対応やお店の雰囲気のチェックは今後の活動を行うのに非常に役に立ちます。自分でどんどん動きたい人もいれば、アドバイスをたくさんしてもらって二人三脚で進みたい人もいますので、その結婚相談所のスタイルが自分に合っているかどうかはとても大切です。ですからその結婚相談所がどのようなサービスを行っているのか良く確認することをお勧めします。
もし営業トークばかりされるようなことがあれば、その結婚相談所は避けた方が賢明です。
まとめ
口コミや体験談は実際にサービスや商品を利用した人の意見を載せたものなので本来は非常に参考になるものが多いのですが、残念ながら婚活については微妙な点が多すぎるのが現実です。本当に有用な意見があってもそれが本当なのかどうかを判断できる材料が少なすぎるのは、利用者にとっては困ることもあるでしょう。
どんな情報をどれだけ信じるか、それは読み手にゆだねられています。情報を選別できるだけの知識を持つことも必要かもしれません。ただ最終的な判断は自分がしなければならないことと、全てを鵜呑みにしないこと、あくまで口コミや体験談は主観的なものだという事を忘れないようにしてくださいね。
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