やっと希望する相手を見つけて婚約にこぎつけたのに、問題が起きて結局結婚に至らなかったというケースは少なくありません。
恋愛結婚に比べて、婚活で結婚する人たちは意外と冷静に相手を見ていますが、中には「もっと早く気が付いていれば・・・」というものもあるのが現実です。
今回は「婚約破棄の理由」を通して、婚活段階でチェックしておきたいポイントを考えてみましょう。
婚約から結婚までの長さが婚約破棄の理由?
頑張って婚活し、素敵な相手と巡り合ったのに婚約破棄になった・・・というのは実は珍しくありません。なぜこういった事が起きてしまうのか、まずはここから考えて行きます。
婚約から入籍までの道のりは意外と長い
ひとくちに婚約と言ってもいろいろありますが、プロポーズをして相手から了解されれば婚約となると考える人が多いようです。このプロポーズから婚姻届の提出(入籍)までの期間は、特別な事情がない限り半年~1年というカップルがほとんどだと言われています。特別な事情とは「授かり婚」や「海外転勤のため」などが一般的でしょう。
その期間内に親への挨拶、結婚式や引越しの準備などやることはたくさんあります。最近では女性が退職することが少ないため、仕事の合間に打ち合わせをしたりしなければならず、お互いになかなか忙しい状況になることが多いのではないでしょうか。
その期間も楽しめるカップルは問題ないのですが、中にはそういった事にあまり煩わされたくないという人もいます。この期間には思った以上に2人の情熱が試される場面が少なくないと言えそうです。
恋愛結婚・お見合い結婚のそれぞれにリスクがある
恋愛結婚とお見合い結婚でもっとも異なるのは「交際期間の長さ」でしょう。学生時代から10年以上付き合って結婚したというカップルもいるように、恋愛結婚は全体的に交際期間が長い傾向があります。
恋愛結婚の場合、長く付き合った分だけ相手とその周りの人について情報が多く、いろいろなところでお互いの考え方などのすり合わせがしやすいというメリットがあります。一方で相手に夢中になるあまり周りを良く見ていなかったり、結婚が決まったとたんに気持ちが冷めてしまったりといったリスクが考えられます。
お見合い結婚では交際期間が短いため、相手を良く見ておかないと婚約してから「あれ?」と思うことが出てきたという事も。良く見ていても、相手が上手に「いい人」を演じていることもありますので、婚約したとたんに豹変したという話が出てくることがあるのかもしれません。
婚約破棄でも慰謝料が発生する場合がある
婚約破棄の内容によっては慰謝料が発生する場合があります。例えば「相手が嘘をついていた」「不貞行為を行った」と言った場合が該当します。また、親の反対や気持ちが冷めたといった一方的な理由でも「不当な理由」として慰謝料の請求が行われる可能性があります。
ただし、ただプロポーズしただけでは婚約したとは認められるかどうか微妙なところでしょう。恋人同士が「いつか結婚しようね」と言っただけでは婚約にならないのと同じ理由です。一般的に婚約と認められるためには「親に結婚の挨拶をしている」「婚約指輪や結婚指輪を購入した」「結婚式場や新婚旅行の予約をしている」などのほか、「会社や友人に結婚すると報告した」といった客観的に「この二人は結婚するんだな」と周りが見て納得するような事実が必要です。
具体的な婚約破棄の理由とは
ここでは具体的に婚約破棄に至る理由を考えてみましょう。その中からお付き合いしているうちにチェックしたり、確認したりできる部分はしっかりと押さえておくことが大切です。
マリッジブルー
女性だけでなく、男性もなりやすいのがこのマリッジブルーです。気持ちを確かめ合ったものの、「本当にこの人で間違っていないんだろうか・・・」と不安になる人は案外多いのかもしれません。それ以外にも生活環境がガラッと変わってしまうことや、女性の場合は家事との両立に不安を感じる人もいるでしょう。
マリッジブルーは一時的に情緒不安定になっている状態です。多くの場合、マリッジブルーで婚約破棄をすると後悔するとも言われていますが、これはお互いの信頼関係が揺らいでいる状態とも言えるのではないでしょうか。
マリッジブルーに陥ってしまった時は、素直に相手に「今、こんなことを考えてしまって不安がある」と相談してみるのがいいでしょう。相手の事をきちんと考えてくれる人ならば、不安を取り除くために一緒に色々と考えてくれるはずです。もし「結婚が決まったのに今更何を言っているの?」などと突き放すような態度を取ることがあれば、もう少し様子を見た方がいいかもしれません。
浮気・心変わり
結婚相談所ではあまり見かけませんが、それ以外では結婚が決まっても他の異性と会っている可能性はないとは言えません。
婚約中に浮気がバレることもありますし、婚約したにもかかわらず「実はもっといい人がいるかもしれない」と婚活を続けているパターンも考えられます。実際にもっといい人(と思われる人)に出会って「他に好きな人ができたから婚約はなかったことにして欲しい」と言われる人もいるようです。
浮気にしても心変わりにしても、結婚の準備がある程度進んでいれば慰謝料を請求できる場合が多いのが特徴です。例えば結婚式場を既に予約しているといった場合ではキャンセル料などを相手に支払ってもらうための交渉をする必要が出てきます。
嘘や隠し事をしていた
実は離婚歴があった(子供がいた)、多額の借金があったといった事を隠して婚約していた場合もあります。男性の場合には離婚歴を話していても、別れた妻が引き取った子供の養育費を払っているという事も考えられます。借金の場合にはその理由が問題になることも多いかもしれません。可能性としては低いですが、カードを持っていないなんて珍しいなと思っていたら自己破産をしていたため作れなかったという事もあります。
それ以外では家族や親族に犯罪歴がある人がいたり、家族の仲が非常に悪かったりといったことを隠している場合があります。
婚約破棄につながる嘘や隠し事はその後の生活に大きな影響を与えるものがほとんどなので、おかしいなと思うことがあった場合は良く調べる必要があるかもしれません。
相手の親きょうだい・親戚との不仲
挨拶に行った時はにこやかだったのに、婚約したらいきなり高圧的になったり、結婚式や新しい生活についてあれこれ口を出してきたりするようになったという事も少なくありません。今は子供の数が減ってきているため、子離れできない親が増えていることも原因のひとつではないかと考えられます。パートナーの兄弟姉妹も一緒になって口を挟むようになったらやっていられませんよね。
ウェディングドレスに憧れていたのに神前式でないとダメと言いだしたり、親戚が多いから海外ウェディングは認めないと言って来たり。同居しないなら実家のそばに住んでくれと、二人の意見を無視してぎゃんぎゃん言ってくれば誰もが嫌になっても仕方がないかもしれません。中には両家の顔合わせで親同士が険悪になってしまった・・・ということもあるようです。
最悪なのは、息子もしくは娘が親の意見にノーと言えない場合です。パートナーだけは自分の味方になってもらいたいものですよね。
プロポーズ後もお互いの家を行き来して問題がないかチェックすることも大切です。
価値観の相違
先ほども少しお話しましたが、実際に新しい生活を軌道に乗せるまでには様々なことを二人で考えて行かなければなりません。結婚式の段取りや新居の場所選び、引越しの手配、挨拶などなど、お互いにいろいろと意見を出し合い調整していく必要があります。
例えば結婚式ひとつとっても、家族でこじんまりと行うのか、結婚式場やホテルでするのかでするべきことがかなり変わってきます。日程、場所、招待客の数、引き出物・・・と考えなければならないことは山積みですね。比較的現実的にものを考えがちな男性は、結婚式や新婚旅行よりも新生活にお金をかけるべきと考える傾向がありますが、女性の「結婚式への憧れ」は男性の想像をはるかに超えている場合も少なくないのです。
また、地方には独特の風習があることもありますが、自分は当たり前と思っても知らない人はびっくりしますし、それが理由で結婚してすぐに相手に出て行かれてしまうこともあります。相手が自分に合わせるべきだという考え方では結婚生活は成り立ちません。
これから結婚生活を送るのに最も大切なことは「自分たちはどうやって生活していくか」という意識のすり合わせです。お金や時間の使い方などお互いに譲れるところは譲り、話し合いを重ねていく必要がありますが、お互いに譲れない部分での衝突や我慢の限界を超えてしまうと、この先共に暮らしていく事は難しいという結論になってしまいます。
付き合っている時は「まあ、仕方ないか」と思うことも、生活していくとなれば話は別。「結婚したら考え方が変わるかもしれない」といった淡い期待をする人がいますが、そういうことはまずないと考えた上で「この人とやって行けるかどうか」を考えるようにしてください。
まとめ
婚活は結婚するのが目的ですが、結婚は人生のゴールではありません。ですからなるべくうまくやっていけそうな相手を見極める必要があります。一歩引いた冷静な視点で接していけば、交際中に「この人はこの点は大丈夫そうだ」とか「ここはもっとしっかり見ておかないとまずいかも・・・」という事を早くに発見できる可能性があります。
全て事前に分かることばかり・・・とは行きませんが、舞い上がっていては見えるものも見えなくなってしまいます。婚活がうまく行ってもまた一からやり直しにならないためには、こういった点からも相手を見極める必要があるのではないでしょうか。
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