婚活では良く「フィーリングが大事」とか「フィーリングが合う人がいい」などと言いますよね。でもこの「フィーリング」という言葉、何となく使っているけど具体的にはどんな意味があるのかと考える人は少ないかもしれません。
婚活では結婚相談所でもアプリでも「条件」で相手を絞り込むことが多いですが、人によっては自分の感覚や感性を信じて相手探しをした方がうまく行く場合もあります。
今回はフィーリングとは何か、フィーリングで相手を選ぶことのメリットなどをお話していきましょう。
フィーリングってどういう意味?
最初にこの「フィーリング」という言葉の意味や使い方などについて説明します。
フィーリングは和製英語
フィーリングは英語のfeelの名詞形です。例えばrun(走る)の名詞形がrunning(ランニング)となるのと同じですね。ただ、英語のfeelingには「思い」や「感じ」のような意味の他に、印象、感触、意見といった意味もあります。必ずしも人にだけ使われるものでもなく、「この椅子は座った感じがいい」といった表現にも使われます。
本来の英語の一部分だけの意味しか持たない単語であり、いわゆるカタカナ英語(和製英語)と言えるでしょう。
フィーリングとは直感的に感じるもの
誰かに合った時に「あ、この人感じがいいな」とか「話が合うなぁ」といった、直感的で何となく感じる気持ちがフィーリングです。理論的に考える人にとっては難しいのかもしれませんが、自分の勘や感覚・感性を信じている場合には何だかの決定を下す際にこちらを大切にする人も少なくないのではないでしょうか。ある意味「本能的」なのかもしれませんね。
何となく楽しい、何となく話しやすい、何となく居心地がいいといったものがフィーリングなのです。波長が合うという表現もありますが、これもほぼ同じ意味だと考えられます。
恋愛以外に使われる場合も
フィーリングが合う・合わないといった表現は恋愛以外にも使われます。例えば友人や会社の同僚などでも「この人とはフィーリングが合うな」と思うことがあるでしょう。考え方や感じ方などが似ているとそれだけで話がはずんだり、仲良くなったりするといった経験をしたことがある人は多いはずです。
友達を作る時に学歴や家柄、容姿など、自分と同等のレベルを基準に選ぶのであれば「条件から入るパターン」、そういったものを気にせず直感を頼りにするなら「フィーリングで選ぶパターン」と言えるかもしれません。ただし、どちらか片方だけで選ぶという事はまずありませんので、そこは間違わないようにしてくださいね。
フィーリングが合うと感じるのはどんな人?
では実際に「フィーリングが合う」と感じるのはどんな人でしょうか。個人的な意見ですが、フィーリングが合うかどうかには2つの要素があるのではないかと考えています。
感覚・価値観・考え方が似ている
ひとつは感覚や価値観、物事の考え方が似ているという事です。これは結婚生活を営む上で欠かせないものですので、条件で相手を探す場合も重視するべき点だと言えます。ここではいくつか例をあげてみましょう。
金銭感覚
この項目の中でも特に大切なものといえるのが金銭感覚です。お金の使い方やその価値をどうとらえるかは結婚して生活するにあたって非常に重要です。
よく言われていることなので、ここでは「価値観」という点から考えてみましょう。例えばハイブランドと呼ばれるルイ・ヴィトンやエルメスなどは製品に妥協をしていないからこそ多くの人々の憧れとなっています。つまりハイブランド=高品質なのでその値段を出すだけの価値があると考えるのは間違いではありません。一方で日本の小さな工房でも引けを取らない高品質な製品を生み出しているところはたくさんあります。品質が良く、気に入っているならばハイブランドにこだわる必要はないというのも間違った意見ではないのです。
収入や生活スタイル以外にも、いろいろな考え方があるのでこういった感覚の違いはすれ違いを生みやすいものです。普段の言動から観察しておきたい部分ですね。
衛生感覚
あまり聞きなれないかもしれませんが、きれい好きな人とそうでない人が共に生活するのはなかなか大変ではないかと簡単に想像できますよね。またよくある話ですが、バスタオルはひとり一枚使うという家もあれば、家族みんなで使うという家もあります。些細な事であっても、その人が持つ感覚は意外と染みついてしまっているので似ているに越したことはありません。
コロナ下では「鼻マスク」をしていて妻と思われる女性に怒られている男性をたまに見かけますが、こういった感覚の違いもストレスになりやすいと考えられます。
善悪の判断
意外と見落とされがちですが、善悪の判断も忘れてはいけません。こう書くと少し大げさになってしまいますが、約束を破ることは悪い事だと理解していても、待ち合わせに毎回5分10分遅刻することを悪いと思っていない人が意外と多いように感じます。「3時に○○の前で待ち合わせ」という約束を破っている訳ですから、それが許せるか許せないかも考え方の違いだと言えるのではないでしょうか。
そんなことぐらいで…という人もいるかもしれませんが、そのくらいの基準は人それぞれ。場合によってはその溝を埋めるのは非常に厳しい場合があることを覚えておいて欲しいと思います。
感性が似ている
感性とは物を綺麗だとか面白いと感じる事です。フィーリングが合うというと、こちらの方を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
音楽や小説、映画の好みなどが似ているのは、何を面白いと感じるかという感性が似ているという事でしょう。どういった分野に興味を持つのかに始まり、センスがいいと感じたり、花を美しいと思ったりすることも感性のひとつです。どういうことで心が動くのか、という事ですね。
その中には他人との距離の取り方なども含まれるのではないかと考えます。気持ちが温まるのが早い人もいれば遅い人もいますし、適度に距離を保った方がうまく行く場合もあるでしょう。そういった距離感が合っていると「居心地がいい」と感じるのかもしれません。
感覚や感性が似ている=フィーリングが合う
考え方や趣味嗜好、お互いの距離感などが似ていると、最初から話がはずんだり、反対に黙っていても気まずく感じなかったりするはずです。この状態をフィーリングが合っていると言っていいでしょう。
一般的に言えば家庭環境や教育レベルが近いと似ている部分が多くなりやすいですが、必ずしもそうとは言えない部分も多いので、フィーリングで相手を探すのも有効な手段だと思います。
フィーリングで相手を探すメリットとは
条件重視とフィーリング重視では出会う人が変わってくることも多くなります。ここではフィーリングを重視して婚活をするメリットを考えてみましょう。
より広い範囲で相手探しができる
プロフィールを見て「この人は趣味が合いそう」「自分の考える家族像と似ているかも」といった理由を一番にして相手探しをすると、今までは目に入らなかったプロフィールに目が向くことが増えてくるでしょう。これがフィーリングで相手を探す最大のメリットといえます。
もしその人と結婚したらどんな生活になるのかな…と想像してみて、何となく楽しそうな気がすると思えればうまく行く可能性は高いかもしれません。特別に高収入でなくても二人で働いていけば生活できるならそれでいい、といった考え方に変わってくることも考えられます。希望する条件でなかなか相手が見つからないという場合も、フィーリング重視で探すと思いがけない相手に出会えるかもしれませんよ。
衝突が減る
交際時でも結婚してからも、意見の違いで喧嘩になったりどちらか一方が我慢したりしてストレスがたまることは良くあります。しかし、感覚や感性が近いことで相手の考え方が分かりやすくなり「落としどころ」を発見しやすくなる可能性が高くなります。
また、最初からフィーリングが合っていることでそもそも喧嘩をあまりしないで済むかもしれません。夫婦は長年一緒にいると似てくると言われますが、それはお互いの考え方などがある程度分かってくるからだと思います。最初から根本的な部分が似ていることで早い段階でお互いを理解でき、結婚生活がうまく行くようになるのではないでしょうか。
デメリットは希望条件から外れやすいこと
あまりきっちりと条件を絞っていなくても、フィーリングを重視するとその比較的緩い条件からも外れてしまう可能性は否定できません。例えば±7~8歳ならOKという場合に10歳以上年上だったり、年収が低くて二人でも生活していくのが大変かもしれないレベルになったりしてしまうかもしれません。
例えば女性の収入が非常に高くても男性側が気にしないなら構わないというようなケースであればいいのですが、どうしても条件の中で探したいという場合にはあまりおすすめできません。ただし、条件があっても感覚や感性が似ていることは非常に大切な事なので、そのことは覚えていて欲しいと思います。
まとめ
漠然と「フィーリングが合う人を探しましょう」と言われても困ってしまう人もいるかもしれません。そこで今回は具体的に「フィーリングが合うとはどういうことか」についてお話してきたのですが、中には「こんなの全部合う人なんているわけない!」と感じる人も少なくないはずです。
しかし、感覚や感性はその人の根っこの部分なので、結婚したら変わってくれるだろうと考えると当てが外れる場合が多いもの。不安材料は最初から取り除いておいた方が安心です。
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