自分では普通だと思っている条件なのに、まわりから「高望みだ」と言われてしまうことはありませんか?
「自分が望む相手を紹介してもらえない」「もう少し条件を緩めてみたら…と妥協を促される」など、嫌な思いをして結婚相談所などをいくつも変えて婚活をしている人もいると思います。
しかし、結婚は自分が望めばできるものではなく、常に相手がいることを忘れてはいけません。今回は条件に固執することのデメリットを、「相手のメリット」という視点から考えてみたいと思います。
婚活での高望みパターンは2種類
お見合いを申し込んでもいい返事が返ってこなくて会うこともできない、申し込んでくる人は希望からかけ離れた人ばかり…という場合は、あなたが婚活市場で求められる条件とマッチしていない可能性があります。まずはその原因を考えてみましょう。
理由①自分が相手と釣り合っていない
自分が出している条件が「相手の思う条件と釣り合っていない」と、結果的に「高望み」となってしまいます。
◆相手の学歴・年収などが自分よりずっと高い
学歴や年収などが高い人は、男女問わず自分と同等の相手を求める傾向があります。なぜなら仕事で付き合いのある周りの人も、その人と同じようなスペックを持っている場合が圧倒的に多いためです。
同じような環境に身を置いている同士であれば、大体同じ感覚や常識を持ち合わせていると考えられます。その部分にあまりに違いがあると、「この人と同類だと思われたくない」「この人が自分のパートナーだと紹介できない」といった気持ちになるため、できるだけ避けたいと考えてしまうのではないでしょうか。
また、高収入の人は「自分の収入をあてにされるのは嫌だ」と考える人も多いので、収入の低い人からの申し込みを断ることも少なくありません。
◆極端に年下を狙っている・同年代でないとダメ
「40代50代でも20代の女性がいい」「結婚するなら同世代、ダメなら年下の男性」という人は珍しくありません。
まず年下(特に20代)を希望する男性は、子供が欲しい・せっかくなら若い女性を、と考えていると思いますが、20代の女性は引く手あまたですので、あえて年の離れた男性と結婚しようとは思わないのが現実です。女性の親も、自分たちと同じような年齢の男性に娘を嫁がせようとは思わないでしょう。
また、アラフォー女性は同年代の男性を探そうとしますが、その年代の男性もできれば子供が欲しいと思っていますので男性自身より年下の女性を希望することがほとんどということになります。なら年下でも…と考えたとしても、年下の男性もまた、無理なく子供が産める年齢の女性を求めているのでなかなかマッチングするのは難しいといえます。
恋愛であれば美人を選ぶこともありますが、結婚となると「若いかどうか」が一番重要なポイントだと言っても過言ではありません。
理由②そもそも条件に合う人の絶対数が少ない
結婚したいと思う・思わないにかかわらず、条件に合う人が極端に少ない場合も出会う確率が低いことから「高望み」と言われることがあります。
◆身長180cm以上や年収1千万以上など
皆さんが普段生活している中で、身長180cm以上の男性はどれくらいいるでしょうか。日本の男性の平均身長は171cmほどですので(令和元年国民健康・栄養調査より)割合としてはかなり少ないと予想されます。また、平均年収についても令和2年の男性の平均年収は532万円で600万円以上に絞ると全体のたった3割です。
一般的な企業であれば、収入は年齢とともに上がっていきますので若いうちは希望の金額に届かない場合が多いと考えておく方がいいでしょう。
◆イケメン・美女
容姿は良いに越したことはありませんが、誰もが素敵だと感じるような人は少ないですよね。「とにかくイケメンや美女がいい」と言ってしまうとその時点でかなり対象者が少なくなってしまいます。また、容姿も性格も良い人は早々に婚活市場から出て行ってしまう(あるいは婚活する前に結婚してしまう)ため、こだわりすぎると全く出会いが無くなってしまいます。
婚活者が高望みしてしまう理由とは?
高望みと言われる条件を出してしまう背景には、その人の自信やプライドが関係しているのではないかと考えられます。
自分の市場価値が分かっていないから
結婚相手を選ぶ基準は人それぞれですが、「これだけあればOK」という人は少ないでしょう。そのため、何か1つ優れているところがあれば、相手が寄ってきてくれると勘違いしている人は少なくありません。
例えば美人やイケメンは確かにモテるかもしれませんが、年齢・収入・学歴などほかの部分が平均点以下であれば選ばれる確率は下がります。先ほどもお話ししたように、特に女性は年齢が重視されるので、33歳の美人より23歳の普通の女性の方が婚活では市場価値が高いということになります。
また収入が高ければ若い女性が喜んで結婚してくれると考えるのも間違いです。確かに収入が高いことは魅力的ですが、男性本人に人間的な魅力がなければ厳しいということを理解しなければなりません。
あなたの価値を決めるのは、あなたではなく周りの人なのです。
まわりより自分の方が上だと感じているから
仲のいい友人や会社の同僚がなどの結婚相手を見て、どうしてこの人がこんな素敵な相手と結婚できたんだろう?と感じてしまったという経験がある人は少し注意した方がいいかもしれません。それは自分の方が仕事ができる・異性にモテる・学歴が高いなど、どのような点で優っていると感じるかは人それぞれですが、少なくとも友人や同僚を自分より下に見ている可能性があるからです。
結婚はパズルのピースを組み合わせるようなものではないでしょうか。すべて異なる形をしているものを無理やりはめ込むことはできません。下だと思っていた人が、自分が望むような相手と結婚したら「負けた」とか「悔しい」と感じることは、はっきり言って意味がないと言えるでしょう。むしろそのように他人を見下すような感情が言動に出てしまって、異性から敬遠されている可能性もあります。
「その人よりもっといい相手を見つけなければ気が済まない」という気持ちで婚活をして、お互いに支えあって暮らしていける相手を見つけることができるのか疑問ですよね。
妥協したと思われたくないから
長く婚活をしてきてそれなりに時間もお金も使ってきた場合、どうしてもそれに見合う相手を探したくなるのは良くわかります。しかし、結婚は縁であり自分が思ったように進むとは限りません。
結婚相談所のアドバイザーに「もう少し条件を緩めて相手探しをしてみましょう」と言われて結婚しても、それを「妥協」だと感じてしまえばモヤモヤしてしまいますよね。自分が納得していない場合、「周りも自分が妥協して結婚したと思っているに違いない」と思い込んでしまいがちです。
しかし、考え方を変えればあなたの柔軟さがご縁を引き寄せたともいえます。周りがどう思うかより、あなたが選んだ相手だと自信を持つことが大切です。
自分と結婚すると相手にどんなメリットがあるか考えてみよう
結婚は損得勘定でするものではありません。しかし、わざわざデメリットが多い相手を選ぶ理由もないのです。その点を踏まえて、高望みと言われる条件を出さないように気を付けましょう。
相手にも希望があることを忘れない
まず、相手にも希望する条件があることを忘れないようにしましょう。あなたが出す条件に合う人がいても、あなたが相手の希望に合致していなければお見合いは成立しません。
もしあなたが良いと思う人を見つけてお見合いを申し込んだとして、いい返事が返ってこなかったのであれば「相手の見る目がない」のではなく、あなたが相手の希望に合っていないだけなのです。あなたも自分の条件から大きく外れた人からの申し込みはお断りするでしょう。立場が変われば相手の気持ちも分かるのではないでしょうか。
相手が「一緒に居たい」と思える長所を探し出そう
全ての人が「自分の条件をすべて満たすパーフェクトな相手」と出会って結婚しているわけではありません。しかし、いずれかの条件を満たしていなくても、それをカバーするだけの何かがあれば選ばれる可能性はぐっと高くなるはずです。
「いつも前向きでポジティブで一緒にいると元気になれる」「細やかな気配りができるので居心地がいい」「性格が穏やかで癒される」など、様々なポイントがあるでしょう。人によっては「知識が豊富で興味深い会話が楽しめる」とか「正義感が強く真っ直ぐな性格で信頼できる」などという場合もあります。「料理が上手で胃袋を掴まれた」というのもそういったもののひとつではないでしょうか。
自分を客観的に見て、「自分と一緒にいるとこんなにいいところがありますよ」というポイントを探して磨くのも大事なことです。こういった考え方を持たないと、いつまでたっても結婚にはたどり着くことができないのが現実です。
まとめ
高望みとは「独りよがりの条件」を出すこと、と言ってもいいのではないかと思います。そこには自分の意見以外は受け付けないという意地のようなものを感じてしまうからです。
周りの人やアドバイザーから「高望みだ」とか「条件を緩めましょう」と言われるのは、無理な条件を出している証拠であり、その意見を無視することは独りよがりであると言えます。独りよがりとは「自分の意見が正しいと信じ込んでいる」ことですので、人の話を聞き入れる気持ちはないということです。
このような頑なな態度を取り続ける人に、相手の気持ちも考えましょうということ自体が無理な話かもしれません。しかし、相手がいる婚活では柔軟に対応することがどうしても必要になってきます。そのことに気付いていただけたら幸いです。
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