コロナの影響が長引く中で、業績が落ち込む業界や反対に業績が上がる業界が出てきています。女性が結婚相手に求める条件のひとつである「年収」は、世の中の景気に大きく左右されるため、気になっている人も多いのではないでしょうか。
一昔前までは考えられなかった職業(ユーチューバーなど)が出現したのは、より一層ITが生活に欠かせないものとなってきたことの表れだと思います。サービスが広がる中で、IT業界で働く人も増えたという事でしょう。
今回は、お給料が高いことで知られる金融業界と、伸び続けるIT業界を収入面から比較してみました。
金融業界とIT業界
最初に、それぞれの業界にはどのような仕事(分類)があるのかを見て行きます。特にIT業界ついては良く分からないという女性は多いのではないでしょうか。
金融業界
一般的に金融と呼ばれるものは「銀行」「証券」「保険」の3つです。現在では銀行で株式の売買や保険の加入ができるようになっている場合も少なくありません。ただし、法律によって取り扱える業務に明確な線引きがあるため、それぞれが独立した企業となっています。
なお、いわゆるノンバンクと言われる貸金業やクレジットカード会社も括りでいえば金融関係ですが、勤めているのは「金融系の会社です」という場合には含まれないと考えるのが自然です。
銀行
メガバンクや地方銀行などを思い浮かべる人が多いですが、そのほかにも信託銀行や信用金庫、信用組合などがあります。また最近では店舗を持たないネット銀行を利用する人も増えています。
証券
株式の売買をする人にはなじみ深いのが証券です。銀行と同様にインターネットでの証券取引を行うネット証券も多く、以前からある証券会社もネット取引を行っているところが増えています。
保険
保険に関しては「生命保険(生保)」と「損害保険(損保)」の2種類があります。生保は死亡などの際に決まった額を支払うものであるのに対し、損保は事故や災害での損害を補填するものです。現在では第三分野と呼ばれる「がん保険」や「医療保険」などもあります。
IT業界
IT業界は「情報通信産業」とも呼ばれています。ITと聞くとグーグルやマイクロソフトなどを思い浮かべる人が多いと思いますが、IT業界に含まれる仕事は意外と幅が広いといえます。
通信インフラ業界
通信に関するインフラを整備しているのが通信インフラ業界です。NTTドコモやKDDIなどの電波の中継網を整備している会社と、BIGLOBEやOCNなどプロバイダーと呼ばれるインターネットの接続サービスを提供している会社に分けることができます。なお、auはKDDIが提供するサービスのブランド名です。
インターネットWeb業界
インターネットを利用したサービスを提供しているのがインターネットWeb業界です。この分野でのサービスは幅広く、主なものを挙げると以下のようになります。
- ポータルサイト:Google、Yahoo!など
- SNS:Twitter、Instagramなど
- ショッピング(EC)サイト:楽天、Amazonなど
- コンテンツ配信:ネットで音楽や映画、電子書籍などの配信を行う
- オンラインゲーム運営、ネット広告、ウェブサイトの作成など
ソフトウェア業界
オペレーションシステム(OS)やアプリなどの開発・製造・販売を行っているのがソフトウェア業界です。PCならWindowsやmacOS、スマホならアンドロイドやiOSといったものがOSです。小さなアプリなら個人でも作成することができますので企業の規模もさまざまと言えるでしょう。
ハードウェア業界
PCやスマートフォンなどの機械の部分(ハードウェア)の開発から製造、販売を行うのがハードウェア業界です。SonyやNECといった企業が挙げられるので、あまりIT業界と認識されていないかもしれませんね。AppleのようにハードウェアからOSまで一貫している場合は納得されるのではないでしょうか。
情報処理サービス業界
情報処理サービス業界の仕事は上記の4つとは少し勝手が異なります。企業がパソコンなどを導入する際の相談に乗ったり、必要なシステムの開発や導入・アフターサービスまで請け負ったりするのが主な仕事です。また、集めたデータの分析などを行う企業もあり、どちらかというと「コンサルティング」に近い業界といえるでしょう。
金融とITの年収が高い企業
上でご紹介したように、高いといわれる金融に対し、IT業界には様々な業種があります。ここでは全体的な年収についてみていきましょう。
金融業界とIT業界の年収の変化
以前のコラム(下記参照)でもご紹介した、ダイヤモンド社の公式サイト「DIAMOND online」で発表された『年収が高い会社ランキング2021【1000社・完全版】』より、TOP100にランクインした金融系とIT系の企業について調べてみました。
まず注目すべきはIT系のランクインした企業数が5社から13社に増えていることです。平均年収は下がっているものの、金融系と比べても遜色ない金額となっています。一方の金融系はほとんど変化がありません。
安定という意味では金融のほうが上といえますが、平均年齢という点ではIT系企業は金融系より3歳若く、かつ昨年より下がっています。これはIT業界が金融に比べて歴史が浅く、若い人材も早く昇給できるからかもしれません。
金融系・IT系のトップ10は?
では今回のそれぞれの上位10社を見てみましょう。さすがに聞いたことのある大企業が並んでいますね。どちらの1位も平均年収は1,400万円と非常に高くなっています。
金融とIT、年収が高いのはどっち?
ここでは業界全体の平均年収と、ランクインしなかった有名企業について説明していきましょう。
平均年収は金融業界が上
転職サイト『doda』によると、金融業界の平均年収は603.3万円、IT業界では452万円でした。全体的にみるとやはり金融業界の平均年収は高いといっていいでしょう。
ただしIT業界に関しては、今までご紹介してきたように分類があいまいな企業も含まれています。この数値が絶対というわけではありませんので、その点は留意してください。
金融業界は高収入でも転勤が多い可能性あり
金融業界に関しては、やはり有名企業に勤めている人の方が高収入な傾向にあります。金融関係は歴史が古く、地方銀行や信用金庫であっても堅実な印象があって社会的な信用度も高いといえるでしょう。
同じ企業に在籍し続ける人がいる一方で、外資系の投資銀行やコンサルティング会社に転職する人も少なくありません。また、保険分野では転職者が多いことも知られています。インターネット専門の銀行や証券会社も増えたことから、優秀な人ほど上を目指すことが考えられます。
福利厚生などが充実している企業が多い一方で、メガバンクをはじめとした企業では転勤も多くなりがちです。結婚後の女性の働き方などに影響が出る場合もありますので、よく話し合うことが大切です。
IT業界は仕事によって収入が大きく変わる
IT関連の企業は業界内でどのような仕事に就くかで収入は大きく変わってきます。収入が高いのは情報処理サービス(コンサルティングや情報分析など)分野で、就業形態などの自由度も比較的高いとされています。
ハードウェア業界はやはり企業規模が大きい方が収入も高くなる傾向にありますので、高収入の男性を探すのであれば有名企業がおすすめです。情報インフラ業界はIT系の中では比較的歴史が長く、安定感があります。ソフトウェアやインターネットWeb業界は各人の技術力が試されるので、若くても高収入が狙える分野でもあります。フリーランスで高収入を得ている人が多いのも特徴のひとつでしょう。
IT業界では在宅ワークなどでも仕事ができる場合も多く、働く場所を選ばないというメリットもあります。
GoogleやAmazonの年収はどのくらい?
「金融とITの年収が高い企業」でGoogleやAmazonなどの有名企業が入っていないことに疑問を感じた人も多いのではないかと思います。これはDIAMOND onlineを確認していただくとわかるのですが、この集計結果は「単体の従業員数が100人以上で、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを基にしたランキング」となっているためです。
Google、Amazon、アップルの日本法人は「合同会社」という形態をとっており、株式を発行していません。株式会社とは異なり、企業に出資をしている人が経営も担当しています。メリットやデメリットはそれぞれあるものの、外資系企業の日本法人に多い形態です。
公的に開示された平均年収がないためランキングには含まれなかったこれらの企業ですが、平均年収.JPによると以下のようになっています。
- Amazon:1,000~1,200万円
- Google:1,200~1,400万円
- facebook:1,200~1,300万円
- マイクロソフト:1,250万円
- apple:1,300万円
全体的にハイレベルと言って間違いない年収ですね。ただ、外資系であるために基本実力主義となっていますから、若くても高収入が得られる可能性がある一方で、ほとんど昇給しない場合もあります。また、ほとんどが新卒採用を行わないため、基本的に転職して入社することになります。コンサルティング会社同様、なかなか厳しい世界であることは間違いないのではないでしょうか。
まとめ
今回は金融業界とIT業界の年収を比較してきました。どちらも世の中の景気に左右されることは確かで、昨年に比べて全体としての平均年収は下がっています。安定しているという点で見れば金融業界に軍配があがるといえるでしょう。
しかし、IT業界は人手不足が続き、成長が続いている業界です。ITエンジニアなどであれば独立したり、自分で会社を興したりすることもできるでしょう。
どちらの業界でも実力次第で外資系への転職も可能になってきます。より高収入な男性を見つけたいのであれば、相手のキャリアプランなどをよく聞いてみるといいかもしれませんね。
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