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興味はあるけど実際はしない?日本人女性の国際結婚が増えない理由

先日、中国系シンガポール人の男性が「日本人の女性と結婚したい」とご相談にいらっしゃいました。ヨーロッパの有名な大学を卒業した高スペック男性ですが、50件以上お見合いを断られているとのこと。ご本人は何が悪いのか分からないと困っていたそうです。
調べたところ、日本人の国際結婚の割合は減っていることが分かりました。今回は日本人、特に女性の国際結婚の現状と国際結婚が増えない理由についてお話しします。

目次

日本人の国際結婚の現状

日本人の国際結婚の割合は減ってきています。その中でどのような国の人と結婚しているのか、意識としてはどうなのかといった現状についてご説明します。

日本人の国際結婚の割合

厚生労働省の『令和3年(2021)人口動態統計(確定数)の概況』によると、日本の婚姻数は下がり続けており、戦後最小の501,138組となりました。その中で、国際結婚をした人の割合は3.3%となっています。下のグラフは2000年からの国際結婚の推移を表したものですが、全体として国際結婚をするのは圧倒的に男性が多いことが分かります。

国際結婚を身近に感じる人も多くなったのではないかと思われますが、女性に関しては1%程度で変化はありません。仕事や旅行先などで知り合った外国人男性とお付き合いはしても、結婚となるとハードルが高いのかもしれませんね。

女性の国際結婚の相手は多様化している

下のグラフは国際結婚をした人の相手の国籍を示したものです。国際結婚をした男性の妻の国籍で一番多いのは中国で、その他の国も多いものの全体としてアジア圏が多いのが特徴です。

男性の生涯未婚率は上昇しており、特に地方での「嫁不足」は深刻になっていることから、外国人と結婚する人は多いようです。ただ、男性は自分より学歴が高かったり収入が多かったりする女性を避ける傾向が強いこともあり、アジア圏の女性と結婚することが多いと言われています。

一方、女性の場合は一番多いのが「その他の国」で35.9%となっています。男性に比べると様々な国の人と結婚していることが分かります。女性は男性と比べて結婚後に相手の国で暮らすことも多いですが、男性に比べて女性の方が柔軟性や適応能力が高いことも影響していると考えられます。また、2位はアジア圏の韓国・朝鮮ですが、3位がアメリカとなっています。アメリカに旅行に行ったり留学したりする人も多いですが、そのままアメリカ人と結婚して暮らす女性も多いようです。

興味を持つ女性は少なくない

少し前のデータになりますが、株式会社DeNAトラベルが2018年に『国際結婚に関する調査』を行っています。その中で国際結婚にとても興味があると答えた人は全体で見ると19.7%、興味があるという人は26.4%という結果になりました。男女別に詳しく見てみると、興味があると答えた人の割合は女性の方が多く、半数を超えています。一方で実際に国際結婚をしている人は男性の方が多くなっています。

女性は「興味はあるけれど、実際には国際結婚にまでは至らない」というのが現状のようです。

日本女性の国際結婚はなぜ増えない?

興味がある人は多いのに、実際に結婚する人は少ないのはなぜでしょうか。ここでは考えられる理由をいくつか挙げてみました。

言葉が通じない

「言葉の問題」でしり込みする人は多いと考えられます。英語に関しては学校で必修科目になっているものの、文法などが中心で「会話する」という点では今ひとつ。勉強しても話せない人は少なくありません。実際には少々変な英語であったり身振り手振りで説明したりしても通じればOKなのですが、間違えてはいけないという気持ちの方が強く出てしまうのではないでしょうか。

一方、日常的に英語を使用している女性はそれなりの企業でバリバリ働いている可能性が高く、「キャリアを捨てて海外に行く」という選択はしないのかもしれません。

文化の違いで苦労する

国が変われば習慣や考え方も大きく異なります。前出の『国際結婚に関する調査』でも、国際結婚をした人(男女ともに)が最も大変だと感じているのはこの「文化の違い」でした。

内容は結婚相手の国籍などによって変わると思いますが、例えば以下のようなことが考えられます。

食習慣

国によって大きく違うもののひとつが食習慣です。例えば日本は海に囲まれているので魚は日常的に食卓に上がりますが、海のないところでは魚を食べることがあまりないかもしれません。また、肉も日本では霜降りに代表される脂の多い柔らかい部分が好まれるのに対し、赤身を食べるのが一般的な場所の方が多いのではないでしょうか。

海外旅行でスーパーマーケットに行けば、食生活の違いが良くわかります。慣れ親しんだ食生活から離れるのはなかなか難しいものなのです。

宗教

宗教の違いも戸惑う原因のひとつでしょう。女性は結婚すれば改宗する必要が出てくる可能性もあります。日本では仏教徒が多いですが、宗派の違いを理解している人は稀です。結婚式も教会式や神前式が一般的ですよね。つまり、何を信仰しているかという気持ちが極端に薄いのです。その中で、宗教が生活の土台になっている場所に嫁いでいけば混乱することは間違いありません。

生活の不便さ

日本の生活は一言でいえば「至れり尽くせり」。どこも冷暖房完備で、エレベーターやエスカレーターがあり、スーパーやコンビニがいたるところにあります。電車は時間通りに来るのが当たり前で、3分遅れれば「申し訳ありません」とアナウンスが入ります。このような国は珍しいのですが、日本人は当然のように受け入れています。

しかし、ヨーロッパなどでもこのようなことはありません。日本人にとってはちょっと(かなり)不便だと感じることでしょう。

家族や親戚付き合いが大変

家族の在り方は国によって大きく違いがありません。核家族が増え、夫の親との同居は避けたいと思っている女性は多いです。しかし、国によっては同居が当たり前という場合も少なくありません。言葉もおぼつかない中で、家族や親戚との付き合いは気が重い…と感じる人が多くなるのは仕方がないのかもしれませんね。

手続きが面倒

国際結婚の手続きはなかなか煩雑で、これが非常に面倒だったという人が多いようです。基本的に、外国人と結婚しても日本の国籍を失うことはありません。国籍がある以上、日本でも婚姻届けは必要です。ただ、相手が外国人の場合、相手の国の大使館や領事館が発行する証明書(婚姻要件具備証明書)が必要になります。こちらはその国の言語で記載されているので和訳したものも添付しなければなりません。このような手続きは相手の国でも行うので確かに面倒ですね。

イスラム教の国などでは自動的に妻となる女性に国籍が与えられる場合もあります。この場合、女性は二重国籍となってしまいますが、日本は二重国籍を認めていません。2年以内にどちらかの国籍を選び、手続きをすることになりますが、相手の国籍を選ぶと日本の国籍はなくなってしまいます。

子供が生まれた場合でも国籍をどうするかという問題が出てくる可能性がありますので、相手の国のルールも考えて手続きを行う必要が出てくるでしょう。

親の反対

子供の数が少なくなる中で、「なるべく近くで暮らして欲しい」と考える親御さんは多いです。特に娘に対してはそう希望する親も多く、娘がひとりだけの場合は反対されることも。

日本ではまだまだ「跡取り」として家やお墓を守ってくれる子供に居て欲しいという考え方が根強く、子供が娘だけの場合は日本人同士でももめることがあるほどです。結婚はお互いが合意すればいいと思っていると、思わぬところで反対される可能性があるのです。

日本人女性と結婚するには

日本人女性と結婚したい場合、どのようにすればいいのでしょうか。ここではそのヒントをひとつご紹介します。

日本人女性は外国人から人気があるの?

絶対に、とは言えませんが、全体的に見ると意外と人気があります。日本女性の人気の秘密はずばり「やまとなでしこ気質」。そんな女性どこにもいないのでは?と思ってしまうかもしれませんが、外国人女性の気の強さは日本人女性の比ではないとも言われています。また、レディーファーストという概念がほぼ存在しない日本では、親切にしてもらったら「ありがとうございます」という女性は少なくありません。こういったところが欧米の男性には新鮮に見えるようです。

日本人女性と結婚したいならどうすればいい?

外国人の男性と結婚するとなると、女性はそれなりの覚悟が必要になります。ですので、やはりそれなりの期間を費やす必要があるでしょう。条件ありきの婚活には向かないのかもしれません(出会える確率は0ではありませんが…)。

仕事などである程度長く日本にいるのであれば、まわりの人と仲良くなってその中から相手を選ぶか、友人となった人に紹介してもらうのが無難です。また意外と旅行や留学・ホームステイ先で出会った人と結婚するパターンも多くなっています。「外国人と結婚したい」というより「いいと思った人が外国人だった」と考えればわかりやすいでしょう。本人に強い意志があれば、親も認めてくれる可能性が高くなりますので、まずは信頼関係を築くことが大切です。

今後は日本人女性の国際結婚は増える可能性大(まとめ)

日本で外国人を見かける機会は多くなっています。つまり日本人女性も外国人の男性と出会う可能性は高くなっているということです。また、私も海外旅行先で、「国際結婚している日本人って意外と多いんだな」と思ったことがあります。
日本人女性と結婚したいという外国人の男性は、あまり強引なアプローチではなく、警戒心を抱かせないようなソフトなアプローチを心がけ、仲良くなることから始めるといいのではないでしょうか。

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