「同年代が希望なのに、年の離れた人ばかりから申し込みが来てうんざり」
「年収や職業の希望が合う人とマッチングしない」
婚活をしていると、自分が「出会いたい」と思う人からは断られ、希望してもいない人からバンバン申し込みが来る…というのは良くある話です。その原因のひとつが「婚活市場での自分の価値を分かっていない」ことなのですが、これを正しく理解することで婚活はスムーズに進みやすくなります。
今回は「婚活市場での価値の決まり方」や「自分の価値を知る方法」について解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
婚活市場での価値はどう決まる?
結婚相談所でもマッチングアプリでも、会ってみたいかどうかを判断するのがプロフィールでしょう。性格などは会ってからのことなので、「出会い」に関する婚活市場の価値はこの内容、つまりスペックで決まってきます。
婚活はまずスペックで判断される
婚活は相手のことを全く(もしくはほとんど)知らない状態で「会う・会わない」を決める特殊な出会いと言えます。性格やフィーリングが合うかどうかなどが分からないため、判断をする材料は「条件」、つまり相手のスペックで決まります。
ネットでいくらでも比較ができるようになったことで、一握りの男女に人気が集まり、その人たちのお眼鏡に適わなければどんどんはじかれて行きます。自分がいいなと思った相手からいい返事が来ない、会いたいと思った人に会えないのは「相手から求められる条件にあなたが該当していないから」ということになります。
市場価値を決めるスペックとは
男女ともに、その人の婚活市場での価値を決める主なスペックは以下の4つです。
・年齢
・外見
・収入(職業)
・学歴
それぞれ詳しく見て行きましょう。
年齢
良く知られるのは「平均初婚年齢」ですが、実際は男女ともに婚姻数が最も多いのは27歳です。厚生労働省の『人口動態統計(確定数)の概況(2022年・令和4年)』によると、平均初婚年齢は男性31.2歳、女性が29.7歳となっていますが、実はそれよりも早くなっているのです。平均初婚年齢になった時には男性も女性も約半数が結婚しているというデータが出ていますので、年齢は若い方が価値は高くなります。
婚活市場で最も価値のある年齢は女性が20代、男性が20代後半から30代前半ということになります。ここから離れるほど、市場価値は下がると考えるのが妥当です。
外見
男性が女性の見た目を気にすることは良く知られていますが、最近では女性も男性の外見にこだわるようになって来ています。ですので、女性はもちろんのこと、男性もお金があれば見た目はイマイチでもいい…と考えない方がいいでしょう。
太っている人はダイエットをする、髪をきれいに整える、清潔感のある服装をする、といったことで印象は大きく変わります。特に男性は清潔感に、女性は華美にならないように気を付けてください。
なお、どうしても顔にコンプレックスがある時は整形を考える人もいるのではないでしょうか。整形をどう感じるかは人によって様々なので一概にOKともNGともいうことはできません。こちらの記事に詳しくまとめてありますので参考にしてください。
収入(職業)
男性の場合、年収は高い方が市場価値は上がります。女性の場合も、年収や安定した職に就いているかといった点が重視されるようになっています。高収入の男性ほど相手にも自立して欲しいと考える傾向がありますし、リスク回避のために働き続ける女性が求められています。そのため、正社員で一定の収入を得ていることは、女性の価値を高めることになります。
男女ともに派遣などの不安定な職業に就いていて年収が低い場合は、相対的に市場価値は低くなると考えてください。なお、フリーランスなどの自営業は、継続的に仕事があって収入が安定しているかどうかで判断されます。
学歴
学歴が問われるのは主に男性です。誰でも知っているような有名な大学を出ている方が女性からの人気は高くなります。ただ、医師などの専門的な職業の場合は大学名よりもその職業であることが重要なため、あまり問題にはならないと考えていいでしょう。例えばパティシエや板前などはそもそも大学ではなく専門学校などに行くことの方が一般的だからです。
婚活市場における価値の優先順位
婚活市場の価値基準が分かったところで、次はそれぞれが組み合わさった場合にどのように作用するのかを考えていきましょう。
最強スペックは「若さ」
前項の4つのスペックで重要度を決めるならば、一番上はやはり「年齢」となります。一般的に結婚を希望する人は子どもが欲しいと思っていることが多いものです。20代の女性に人気が集まるのはやはりその点が大きいからと言えるでしょう。
結婚相談所の場合、会員の年齢は30代以降が中心ですが、同じ30代でも30歳と34歳と39歳では圧倒的に若い方が価値は高くなりますので、なるべく早いうちに婚活を始めた方が希望に合った相手と出会う可能性が上がることは間違いないでしょう。
男性の2番目は「年収」
男性の場合、年収は高い方がいいに越したことはありません。ただ、よほどのことがない限り「年収」が「年齢」より上に行くことはないと考えるのが無難です。例えば、「年収3000万円の45歳」と「年収1000万円の29歳」なら、「年収1000万円の29歳」の方が価値は高くなります。
ただ、見た目がだらしない・清潔感がないといった場合には敬遠されることもあります。若くて年収も高いのに申し込みが来ないという場合は、外見を磨くかプロフィールに女性から避けられるようなことがないかチェックしてみてください。
女性は「収入(職業)」を見られることが多くなった
先ほども少し説明しましたが、最近では「きちんと働いているか」や「これからも働き続けるか」といった点を重視する男性が増えています。その理由は以下のようなものが考えられます。
- どちらかが働けなくなった時のリスクを回避するため
- 女性の精神的・経済的自立を促すため
- 産休や育休の制度が充実していて欲しいから
非正規雇用の場合、収入も低く、産休や育休を取得した後に同じ条件で働けるとは限りません。制度は広がってきていますが、全ての非正規社員に適用されるかどうか分からないという不安もあるのではないでしょうか。
また、現在政府が検討中の年金制度改革で、いわゆる主婦年金(第3号被保険者の年金)の廃止が検討されており、実際に廃止されれば年間約15万円の負担が生じます。今後はこの点も注目される可能性があります。
女性の場合、「20代の正社員・容姿普通」「30代の正社員・美人」「40代の正社員で年収800万円・美人」を比べた場合、最も価値が高いのは「20代の正社員・容姿普通」となります。残念ながら、30代40代の非正規社員の婚活は非常に厳しいと言わざるを得ません。
自分の市場価値以上を求めると「高望み」といわれがち
婚活では自分の市場価値を正しく見極め、同じレベルの相手にアプローチしていくのが最も成婚しやすいと言えます。反対にあまりにもレベルがかけ離れていると「高望み」となりますので注意が必要です。
市場価値の目安
自分がどのくらいの価値があるか、客観的に見るのはなかなか難しいですよね。そこで、価値を視覚化できるような図を用意しました。まずはこちらをご覧ください。
男性は「年齢」「年収」「容姿」、女性は「年齢」「職業」「容姿」の当てはまる部分の点数を足して値を出してみましょう。なお、女性で個人事業主の場合は安定性と収入が考慮されますので、男性の年収を見て判断してください。
この結果が必ず正しいという訳ではありませんが、ひとつの目安として考えていただければと思います。
◆女性
例1)20代・正社員・容姿良い=10+5+5=20点
例2)35歳・正社員・容姿良い=3+5+5=13点
例3)42歳・非正規社員・容姿良い=2+1+3=6点*
*40代以降の女性の容姿は「良い」は3点、それ以外は1点
◆男性
例4)20代・年収1000万円・容姿良い=10+5+5=20点
例5)36歳・年収600万円・容姿普通=3+4+3=10点
例6)45歳・年収2000万円・容姿普通=2+5+1=8点*
*40代以降の男性の容姿は「良い」以外は1点、太っていたりお腹が出ていたりする場合は0点
この点数が近いほど「レベルが近い」ということになります。
同レベルの人同士が最も成婚しやすい
もし、「28歳で正社員、容姿は中の上くらいの女性(18点)」であれば、マッチングアプリでも結婚相談所でも困ることはほぼないと言えます。また、「29歳の正社員で容姿は普通でも年収が800万の男性(18点)」も同様です。この二人であれば婚活市場での価値は同レベルと言えるので、すぐに「会ってみましょう」という話になると考えられます。
ただし、点数が近いからと言って年齢が離れている場合は必ずしも「同じレベル」とは言えません。ここ20年程は「同年代の相手を求める」という傾向が強くなっています。前出の厚生労働省の調査でも、圧倒的に同年齢同士の結婚数が多く、年齢差が±3歳のカップルが全体の約70%を占めています。年の差婚という言葉もありますが、実態として7歳以上年上の男性と結婚している女性は全体の1割しかいないということは覚えておいてください。
点数が離れるほど「高望み」となる
自分の点数を調べてみて、相手の方がずっと点数が高い場合にはマッチングやお見合いが成立する確率は下がっていきます。この状態が「高望み」と呼ばれる状態です。もし、結婚相談所で「お相手の年齢をもう少し上げてみましょう」と提案された時は、まず挙げている希望が高すぎていると言えるでしょう。もちろん、絶対にこの条件を曲げずに探し続けると言えばそのままになりますが、結婚自体は遠くなるはずです。
まとめ:自分の価値を正しく理解することが大切
恋愛と異なり、婚活でのお相手探しではどうしても「条件ありき」となります。そのため、自分にどのレベルの価値があるのか、自分と合いそうな相手はどんな人なのか、希望が高望みになっていないか、といったことを常に考えて活動することが大切になります。
ただし、婚活はお互いの好みにマッチしているかどうかという部分もあります。レベルが異なるからと言って絶対に結婚できないわけではありません。しかし、会って話ができなければ何も始まらないので、自分の中でどういう方向で婚活するかをしっかり決めていく必要があるでしょう。
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