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実はすごく見られてる!?知っておきたい正しい箸の持ち方と使い方

「デートで箸の持ち方がおかしいって言われた」
「箸の持ち方がちょっと変でもちゃんと食べられるし、迷惑はかけていないのに注意されるっておかしくない?」
「箸の持ち方ぐらいで無理って何!?」

スプーンやフォークで食事をする機会が増えたとはいっても、箸を使うことはまだまだ多いですよね。そのためデート中に相手から「箸の持ち方が変だよ」と言われたことがある人も多いのではないでしょうか。

箸は古くから使われている日本の伝統的なテーブルウェアで、スプーンやナイフなどの種類がない分、それぞれのシーンで正しく使うことが求められました。そういった堅苦しいことは気にしないという家庭がある一方で、箸をきちんと持てるように小さい頃からしつけられている人も少なくありません
今回は婚活でもバカにできない「箸の持ち方・使い方」について考えてみましょう。

目次

箸を上手に使えないとなぜダメなのか

たかが箸、されど箸。箸は6世紀ごろに中国から伝来し、日本の朝廷で儀式に使用し始めたのは聖徳太子だと言われています。伝統的なものほど細かい決まりがあるものなので、その決まりを守ることは大切だと考えれば納得がいくかもしれないですね。

箸の持ち方はそんなに重要?

お箸の持ち方や使い方は、幼い頃に親や祖父母などから教えてもらうことが多いのではないでしょうか。これは「単なる食事の道具の使い方を学ぶ」というより、親の子育て観や家庭の教育方針が反映されるものと考えられます。箸の持ち方・使い方はマナーというよりしつけの一環であり、「子供が上手に使えないと親が恥ずかしい思いをする」という考え方が根強く残っているのです。

箸の持ち方は日本文化に深く根ざした礼儀作法のひとつであり、日本人としての美意識にも関わるとされています。正しい箸の持ち方は、所作の美しさや他者への配慮や清潔感も示すものだと考えておくといいでしょう。
つまり、箸の持ち方・使い方ひとつで「育ちの良し悪しやマナー意識を疑われる原因になることもある」ということを覚えておくことが大切です。

不適切な箸の持ち方で与えてしまう悪い印象とは

「たかが箸の持ち方くらいで…」と思う人も多いかもしれません。しかし、食事は毎日のことであり、日本の家庭料理の多くは箸を使うことが多いでしょう。そのため、幼少期に厳しくしつけられた人にとっては、毎日の食事の場で不自然な持ち方を目にすることが大きなストレスになる可能性は決して低くないと考えられます。相手におかしな箸の持ち方をされて食事に集中できなかったり、不快に感じたりすることもあるのです

さらに、料亭やフォーマルな場での食事では、箸の持ち方が悪いと一緒にいる人に恥ずかしい思いをさせることもあります。「この人と一緒に食事をするのは恥ずかしい」と思われてしまうと、婚活にも悪影響を及ぼしかねません。
また、箸の使い方が適切でないと、「親が注意しなかったのだろうか」「家庭でのしつけが十分でなかったのでは」と不安を持たれてしまう可能性があります。

箸は右手でもつのが正しいって本当?

日本では昔から「箸や筆(筆記用具)は右手を使う」とされてきました。その理由は諸説ありますが、右利きの人が多かったということも大きいでしょう。それを当たり前とする時代が長く続き、右手を使うことが正しいという考えになったのかもしれません。現在も茶碗が左で主菜は右です。そのため、正式な和食のマナーでは箸は右手で持つのが正解なのです

しかし、現在では「左利きをあえて矯正しなくてもいいのでは?」という考え方も広まっています。若い人でも家庭の教育方針で「箸は右」と考える人は一定数いると思いますが、左手でもきちんと使えれば問題ないと言えるでしょう。

正しい箸の持ち方講座

箸の正しい持ち方は、美しい所作と効率的な食事のための基本です。ここでは正しいお箸の持ち方について学んでいきましょう。

箸の持ち方

まず、上側の箸を親指・人差し指・中指で支えるように握ります。ペンなどを持つときと同じ形になります。次に下の箸を親指の付け根と薬指で固定します。うまくできない人は親指側から箸を差し込み、薬指に乗せるようにすると正しい位置になるので試してみてください。この時、箸の先がクロスしないように気をつけましょう。また、あまり強く握りしめないようにしてください。

動かすのは上側の箸だけです。下の箸で食べ物を支えることで、しっかりと挟めるように意識してください。手首を無理に使わずに、指だけを使うとスムーズに動かせます。なお、持った時に上の写真のように先端が揃うのが美しい持ち方です。

箸はどこを持てばいいの?

箸を持つときは箸の中央より上の部分を持ってください。あまり下の方を持ってしまうと、上の箸を動かしたときにぶつかってしまうだけでなく、見た目も良くありません。箸の上の方が手から少し出るくらいが丁度よいとされています。

本来であれば、自分の手の大きさに合った太さや長さの箸を選ぶべきですが、お店の場合は女性には長いこともあるでしょう。このような場合でも通常の箸と同じくらいの場所を持っておけばOKです。正しい箸の持ち方をしていれば、箸が長くても食べ物を落としたりしません。

左利きで箸の向きが逆になっている時の対処法

日本食の配膳では箸先(細い方)が左になっています。箸袋ではなく箸置きがある場合はどうしようかと悩んでしまうかもしれません。こういった場合は箸の向きを逆にして置きなおせば問題ありません。箸が逆になるので箸置きも箸の向きに合わせましょう。

注意!やってはいけないお箸の使い方

手首を返して食べ物を挟むのはNG!

普段何気なく使っているかもしれませんが、使い方にもルールがあります。やってはいけない箸の使い方を「きらい箸」といいますが、ここでは気を付けたいお箸の使い方と和食のマナーをご紹介します。

思わずやってしまいがちな「きらい箸」

①拾い箸(移し箸)

「拾い箸」または「移し箸」とは、箸から箸へ直接食べ物を受け渡すことです。これは葬儀の際に行われる「骨上げ(二人一組でひとつのお骨を骨壺に移すこと)」という儀式を連想させるため、特に厳しく禁じられた行為とされています。そのため、特にフォーマルな場で行ってしまうと相手の印象を大きく損なう原因となりかねません。

②刺し箸

食べ物に箸を指して取る(口に運ぶ)のが刺し箸です。箸は「つかむ」「はさむ」ためのものなので、食べ物に突き刺すのはNGです。また、きれいに盛り付けた料理を崩してしまうこともあるので、そういう点においても良くないとされています。

②迷い箸

どの料理を取るか迷いながら、箸を料理の上であちこち動かしてしまうことを「迷い箸」といいます。迷い箸は落ち着きがないように見えるのと同時に、「どの料理が良いか品定めしている」と誤解されて礼儀に欠ける印象を与える可能性もあります。迷った時は一旦箸を置いて考えましょう。

④寄せ箸

「寄せ箸」は箸を使って食器や器を引き寄せる行為です。箸は食べ物を運ぶための道具であって、食器を移動させるためのものではありません。途中で器がひっくり返ったりしてしまうこともあるのでやめましょう。和食のマナーでは食器は手で持って扱うものとされているため、「手を使うべき場面で適切に行動できない」「食器を丁寧に扱っていない」と思われてしまう可能性も。同じ理由で器を箸で押して移動させるのもやめましょう。

⑤かき箸

「かき箸」は器に口をつけて食べ物をかき込むように食べることです。急いで物を食べるように見えるため、落ち着きがなく品のない印象を与えがちです。ご飯や汁物などは箸で少量ずつ挟んで口へ運ぶようにしましょう。
牛丼などはかき箸で食べても問題ありませんが、フォーマルの場では気を付けてください。

⑥渡し箸

食事中に箸を器の上に横に置いたままにすることを「渡し箸」といいます。渡し箸は箸の扱いがぞんざいに見えることから避けるべきこととされています。途中で箸を置きたい時は箸置きを使うか、箸袋を折って箸置きの代わりにしてください。どちらもない時は小皿の縁を箸置き代わりに使いましょう。

⑦もぎ箸

箸についたご飯粒などを口でもぎ取るようにすることを「もぎ箸」といいます。口の中に箸を入れて唇や歯でこそぎ落とすのももぎ箸です。箸は箸先から3cmくらいまでの部分を使うのがルールなので、刺し箸やかき箸をしてしまうと箸がどうしても汚れてしまいます。箸の汚れが気になる時は懐紙や紙ナプキンを使用しましょう(詳しくは後述します)。

⑧指差し箸

人を指でさすのもとても失礼ですが、それは箸でも同じです。箸で人や物をさしてしまいがちですが、これは絶対にやめましょう。

和食の時はこんなところにも注意が必要

婚活では懐石料理や寿司などで食事をすることも多いはずです。箸の使い方以外にも覚えておきたいマナーについていくつかご紹介します。

①手皿(てざら)

「手皿」とは、食事中に器から口へ料理を運ぶ際に手のひらや指を皿のように口元に添えて食べこぼしを受け止める行為です。手皿をすると「きちんと器を持てていない」「所作が雑」と見なされることがあり、特に正式な席では悪い印象を与える原因になります。

和食では、汁物やご飯などを口に運ぶときは食器を持ち上げることが基本となっています。手皿では手が汚れたり汁が漏れたりして不衛生ですので、取り皿などを使用するようにしてください。

②おしぼりで顔や口を拭く

おしぼりは手を拭くために置かれているものです。ですので、おしぼりで顔や口元を拭くのはマナー違反です。フランス料理などで使われるナプキンとは使い方が異なるので注意してください。また、机に水などをこぼしてしまった時もおしぼりを使ってはいけません。

③汁気が多いものは懐紙(かいし)を使おう

お茶席で使われる懐紙。お皿の代わりにも使われる。

デートなどで和食をチョイスした時にぜひ持っていたいものが懐紙です。懐紙は正式な和食の席や茶道の場でよく使われる、上品なアイテムとなっています。

懐紙とは和紙で作られた紙で、食事や茶道などの様々な場面で使われます。和菓子などを乗せたり、汚れた箸をぬぐったりするだけでなく、ポチ袋の代わりやメモ用紙などとしても使うことができます。懐紙入れなどに二つ折りにして携帯し、使った後は持って帰るのがマナーです。

紙ナプキンがあれば懐紙を使う必要はありませんが、ない場合もありますのでひとつ持っておくととても便利です。

まとめ:箸の持ち方・使い方は上手な方が断然有利!

箸の持ち方や使い方は、婚活や対人関係の中で思った以上に見られていると考えた方がいいでしょう。美しい所作は、それだけで信頼感や好印象につながります。特に躾などが厳しい家で育った人は、間違った使い方に不快感を持つこともありますし、相手が気にしなくても相手の親がいい顔をしない場合もあることは覚えておきましょう。

できればこの機会にきちんと使えるように練習しておくことをお勧めします。

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