今の時代、結婚しても女性が働く「共働き」が主流です。女性の社会進出によって、男性と同じように出張や残業をこなす女性が増え、結婚したら家事は分担しなければならないものへと変わってきています。
しかし、日本では30代・40代でも実家暮らしで家事は母親任せという人が、男性だけでなく女性にも少なからずいます。「家事は苦手です」という女性も厳しいですが、「私は家事が全くできません」と言ってしまう男性もかなり問題ありと言えるでしょう。
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婚活で「家事が苦手」「家事はできない」と言えるのはなぜ?
ここでは、お見合いやデートで「実家暮らしだから家事はほとんどできないんです」と言う人が、なぜそう言えてしまうのかについて考えていきましょう。
家事が苦手・できないのはどうしてか
家事とひとことで言っても掃除・洗濯・料理など様々な分野があります。また、料理をするためには買い物も必要ですし、後片付けもしなければなりません。現在では洗濯は洗濯機がやってくれるので人間がするのは干して取り込むだけです。
さすがに洗濯機や掃除機を使ったことがないというレベルの人はそうそういないと思いますが、今まで「ずっと実家暮らしだった」という場合には「ない」とは限らないでしょう。「家から職場が近いので実家を出る必要がない」とか、「仕事が忙しくて家事は母親にやってもらっている」ということは大いに考えられます。
しかし、ご両親の教育方針で小さい頃から家事などを手伝っていた人や、親が働いていたので(片親の方も含む)自分も自然に家事をやるようになったという人も少なくありません。息子や娘が家事をするかどうかは、それぞれの家庭の考え方や状況によっても変わってくると考えられます。
もし、親がやってくれていることを当然のように受け入れているのであれば、少し考え方を改める必要があるのではないでしょうか。
家事ができないと堂々と言う男性ってどうなの?
親の年齢が高いほど、男女の役割(男は仕事、女は家事や子育て)という考え方の持ち主が多いのではないかなと感じています。また、息子に期待をかけているのであれば、息子には勉強や習い事などに集中させるために、それ以外のことはすべて母親が面倒を見てきたのかもしれません。
このような生活にどっぷりつかってしまっていると、当の男性も「家事は女性の仕事」という考え方を持ちやすくなるのではないでしょうか。自分の経験からくるものなので、この考え方が今の状況と異なっているかもしれないという疑問を抱きにくくなっている可能性があります。
お見合いなどで「僕は家事が全くできないんです」という発言を聞いたら、女性はどのように感じるでしょうか。「勉強と仕事しかしてこなかったの?」とちょっと引いてしまうかもしれません。もしかしたら「結婚したら家事は全くやらないと宣言しているのかも」と警戒されてしまうこともあります。
共働きの時代、家事能力は必須
結婚したら必ずついて回るのが家事というものです。親世代と異なり、女性の多くが働く時代には「家事能力」は必須になってきています。
共働きで子供が欲しいなら家事分担は当然
今の男性は収入が高い・低いにかかわらず、女性にできれば働いて欲しいと考えている人が多くなっています。2019年3月にワタベウェディングが発表した『女性の結婚とキャリアに関するアンケート調査』によると、20~50代の男性400人のうち、71.5%が配偶者に働いて欲しいと答えています。また、希望と実態を見てみると以下のようになっています。
このアンケート結果では、男性が希望する以上に働いている女性が多く、かつ正社員という結果が出ています。これは企業によっても異なりますが、いわゆる事務職だけでなく、残業や出張を伴う仕事についている場合も少なくないと考えていいのではないでしょうか。
このような状況の中で、男性は家事を全くしないということは難しいでしょう。特に子供を希望している場合は、フルタイムの女性に家事と育児を丸投げするということは「親としての務めを果たしていない」といわれても仕方ないかもしれません。
結婚後も女性に共働きを求め、子供も欲しいと口にするなら、男性は家事も育児も折半することになるという覚悟が必要です。
「家事を手伝う」という表現は女性の地雷を踏む
結婚した男性が言いがちな言葉に「家事を手伝う」というものがあります。「手伝う」という言葉には主体性が感じられませんよね?自らやろうという意思がないんだろうなと判断される要因のひとつであり、言われた女性はモヤモヤ・イライラすることもあります。
このような言葉を使い続けた結果、女性が何も言わなくなったとしたら「諦めた」か「見切りをつけた」のどちらかかもしれません。ある日突然大噴火する可能性もありますので、男性は主体性を持って家事・育児に臨んで欲しいですね。
お金で解決できる部分もある
共働きで子供もいるけれど、二人ではどうしてもカバーしきれなさそうだというときは、家事を外注するという手もあります。家政婦さんに来てもらうというのもひとつの手ですね。
ただし、そこまでお金がないのであれば、家事を楽にできるような家電やサービスに頼るのもいいでしょう。例えば洗濯機を買うなら乾燥機付きのものを買う、掃除はロボット掃除機に任せる、食洗器を導入するなどできることはたくさんあります。また、年に一度ハウスクリーニングを利用すれば、大掃除を自分でする必要もありません。今は生鮮食料品もネットで買える時代ですし、献立を立てるのも大変と考えるなら一週間分の献立と材料を一度に送ってくれるサービスなどもあります。
家事は「できる」ではなく「やる」もの
仕事でも勉強でも「気付き」は大切です。家事ができる人とできない人の差は経験だけでなく、意識の問題もありそうです。
やってみないとわからない「名前のない家事」の存在
家の中のことを回していくのが「家事」だとすると、そこには分類できない「名前のない家事」が数多くあります。一人暮らしをしていれば分かることですが、例えば書留を受け取るにはサインか捺印が必要ですよね。郵便局員は基本的に昼間来ますので、その時間には家に誰もいないことも多いはずです。再配達を頼むなり、指定の郵便局まで取りに行くなりしなければなりません。うっかり期限を逃してしまうと、送ってくれた相手に事情を説明して再送してもらうことになります。
ごみの分別なども住んでいる地域によって何をいつ出すのか、出し方はどうするのかが決まっていますし、集合住宅ではいい加減なことをしていればクレームが来てしまうかもしれません。排水溝が詰まった、電球が切れた、家電が故障したなど、生活には様々なトラブルがつきもので、そういったことも二人で協力してこなしていくこと必要だと覚えておきましょう。
結婚生活は二人で作っていくという自覚を持とう
男性に限らず、女性も実家で暮らしていて結婚を機に家を出るという人も珍しくないはずです。どちらかが率先してできない場合には、お互いが悩んだり考えたりしながら家庭生活を送らなければなりません。そんな時に「自分は家事が苦手(できない)から、君(あなた)がもっとしっかりしてくれないと!」と言えますか?もし、そんな言葉を言おうものなら言われた相手は家を飛び出してしまうかもしれません。
できないならできないなりに、「一緒に頑張っていこう」と言い合える相手でなければ結婚は難しいでしょう。また、どちらかが上手いからといって頼ってしまうのも問題です。いずれにしても、家事の分担はある程度決めておき、問題が起きたら「その都度相談してやっていく」ときちんと話し合っておくべきでしょう。
家事分担についてはやり方がいろいろあり、これが正解というものはありません。例えば「料理は早く帰宅した方が作り、作らなかった人が後片付けをする」「掃除と洗濯は土日に二人で一緒に行う」など、二人で考えて一緒にやりやすいルールを作り上げることが大切です。
家事は「気付き」が大事
普段家事をやらない人は、「何をするべきか気が付かない」ことも多いのではないでしょうか。テーブルに空になったカップがあればシンクに持っていく、雑誌が散らばっていたら片づけるなど、小さなことに気が付くようになればそれをどうすれば居心地がいい家になるか考えられるようになります。そういう意味では、気が利く人なら今は何もできなかったとしても、家事が上達するスピードが速い可能性は高いかもしれませんね。
できれば1ヵ月でもいいので一人暮らしをしてみることをおすすめします。ウィークリーマンションならば家具もそろっているので簡単に体験することができますよ。実家にいるときは気が付かなかったことに気が付くようになったというだけでも大きな収穫になるはずです。家から出なくても、例えば休みの日には自分が家事を担当するというのでも構いません。
婚活の場で「家事は全くできません」というのと、「家事が全くできなかったので、今は実家で母親にいろいろ叩き込まれています。こんなに大変だとは思いませんでしたが、やってみて分かることって多いんですね。」というのでは、相手の印象に雲泥の差が出るのは間違いありません。
まとめ
家事はできるに越したことはないとしても、それ以上に問題なのは「家事をやろうという気持ちがないこと」ではないかと思います。こういう男性に対して女性の視線はとても厳しいものがあり、仕事に例えるなら「誰かがやってくれると思っている人とチームを組みたいですか?」という感じでしょう。
もしも男性に「自分は家事ができないけれど、共働きで子供も欲しい」と言われたら、女性も「ならば家事・育児はきちんと半分負担してくれるんですよね?」と言ってみてはいかがでしょうか。
ただし、覚悟が必要なのは女性も同じです。結婚したら二人三脚で素敵な家庭を築いていきたいと思ったら、家事をほとんどやったことがないという女性も努力してくださいね。
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