「ペットを飼おうと思ってると話したら「婚期を逃すんじゃない?」と親から心配された」
「ペットを飼い始めたら、みんなから『付き合いが悪くなった』と言われてしまった」
「正直、ペットがいれば結婚しなくてもいいんじゃないか…と思っている」
「ペットを飼うと婚期が遅れる」とよく言われていますが、皆さんは本当だと思いますか?また、なぜそんなことを言われるようになったのか考えたことがあるでしょうか。
今回はペットと婚期に関係はあるのか、徹底的に調べてみました。
「ペットを飼うと婚期が遅れる」は本当なのか
最初に、この「ペットを飼うと婚期が遅れる」という話がどこから生まれたのか考えていきましょう。
どうしてそういわれるようになったの?
「ペットを飼うと婚期が遅れる」と言われる理由のひとつは、ペットの存在が心を満たしてくれるからです。ペットは無条件の愛情を注いでくれる存在であり、飼い主にとって大切な癒しとなります。特に一人暮らしの人にとっては、ペットが家族のような存在になり、孤独を感じにくくなる可能性も。その結果、「恋人がいなくても十分幸せ」という気持ちが芽生え、恋愛への意欲が薄れてしまう場合があるのです。
また、ペット中心の生活が定着すると、新しい人間関係を築く時間やエネルギーを割きにくくなることも理由のひとつ。「ペットともっと遊びたい」「自分がいないとペットがさみしがる」といった気持ちが強くなり、意識がペットだけに向いてしまいがちになります。ペットとの時間を長く取ろうとするあまり、婚活をしようというモチベーションが低下してしまう懸念もあります。こうした要因が重なり、「ペットを飼うと婚期が遅れる」と感じられるようになったのかもしれません。
婚期が遅れるとされる具体的な行動とは
前項の内容を踏まえて、問題となるのはペット中心の生活を送ってしまうことだといえます。
お付き合いしている(お付き合いしようとしている)人との時間より、ペットとの時間を大切にしようとしてしまうことで、「相手の気持ちを考えない人と思われる」「出会いの機会が減る」といったことが起きてしまうのです。
例えば、ペットの散歩やご飯の世話が気になって付き合いやデートの時間を早めに切り上げたくなり、「ペットの散歩の時間だから帰るね!」と言われたら相手はどう思うでしょうか。「一緒に暮らすペット」と「都合をつけて時間を空けた自分」を比べて「自分はペット以下なの?」と相手が考えてしまってもおかしくないでしょう。それが続けば「自分は大事にされていない」と感じてしまっても不思議ではありません。
また、休日もペットのお世話にかかりきりになると、外出や新しい出会いの機会が減ってしまいます。特に長時間の外出が難しい場合、友人との集まりや婚活イベントなどに参加する頻度が下がることも考えられます。
もっと詳しく!ペットを飼うことが婚活に与えるデメリット
ペットを飼っている人には全く問題でないことも、婚活という視点から見るとデメリットだと思われる事柄がいくつもあります。ここでは代表的な物を挙げてみました。
時間と労力がかかる
ペットを飼うことで、日々の生活に時間と労力が必要になるのは避けられません。
例えば、ペットの毛が抜けたり、食べこぼしや粗相をしたりすることで部屋が汚れやすくなります。結果として部屋を清潔に保つために掃除の頻度を増やさなければならず、手間がかかります。さらに、散歩・餌やり・遊び相手をするなどペットの世話にも多くの時間を費やす必要があり、その分、婚活に使う時間が減ることになります。
経済的な負担が増える
ペットを飼うためにはお金がかかることも覚えておかなければなりません。毎日のエサ代やトイレ用品、予防接種や健康診断などの医療費はもちろん、突然の病気やケガに備える必要もあります。
また、住む部屋を探すときに「ペット可」の物件を選ぶ必要がありますが、ペット可の物件は敷金や家賃が高めに設定されていることが多く、引っ越しの際に余分なコストが発生するかもしれません。場合によってはある程度まとまったお金が必要になる結婚相談所の入会などが難しくなる可能性もあります。
相手がペット好きな人に限られてしまう
ペットを飼っていると、婚活相手が自然と「ペット好きな人」に限定されてしまうことがあります。動物が苦手な人にとってはペットとの生活がストレスになる場合が少なくありません。また、「猫は好きだけど犬はちょっと…」ということも考えられます。
さらに、中にはペットアレルギーを持っている人がいる可能性もあります。このような場合はどれだけ相性が良くても関係が発展しなかったり、結婚の際にペットを誰かに譲ったりしなければなりません。そういった点を考えると、どうしても出会いの幅が狭くなってしまいます。
気軽な旅行や長期外出ができない
ペットは自分でエサを用意したり、トイレの掃除をしたりすることはできません。そのため、宿泊を伴う旅行などに気軽に出かけることはどうしても難しくなりがちです。結婚相談所では交際中の宿泊を伴う旅行などは禁止されていますが、アプリなどで知り合った場合はペットホテルなどに預ける必要が出てきます。
ただし、ペットの種類によってはペットホテルなどの利用が難しい場合もあります。例えばウサギは環境の変化に敏感な生き物なので、一般のペットホテルではなく、ウサギ専用のペットホテルに預けることが推奨されています。犬や猫と比べると数が少ないため、かなり余裕を持って予約が必要になってくるでしょう。
二人ともペットを飼っていると結婚時に苦労する可能性がある
お互いにペットを飼っているカップルが結婚する際には、予想以上に苦労することがあります。
ひとつはそれぞれのペット同士の相性が良くなかった場合です。異なる種類のペットでも仲良く暮らす動画などを見て癒されている人もいるのではないかと思いますが、同じ種類でも必ず仲良くできるとは限りません。ですので、事前に一緒に過ごさせて相性を確認しておくことが大切です。
もうひとつはペットの多頭飼いができる物件が少ないことです。一匹で飼うよりも住居の選択肢が大幅に限られる場合があることは覚えておく必要があります。ペット可の物件でも「〇cm以内のペットを一匹まで」としているところが多く、部屋探しをする時はしっかりと下調べを行いましょう。
ペットの種類によっては相手に引かれてしまうことも
多くの人がペットというと犬や猫を思い浮かべると思いますが、現在ではペットの種類も増えており、自分では想像もしていなかったものを飼っている場合があります。
博報堂生活総合研究所による定点調査「生活定点」の、実際にペットを飼っている人に聞いたアンケート(2024年)によると以下のようになっています。
やはり犬や猫と答えた人が多くなっていますが、中にはどこまで含まれているのだろうか?と考えてしまうものもあります。例えばハムスター・モルモット。この中にはおそらく同じげっ歯類でペットとしても人気の高いフェレットやチンチラなどは含まれていないでしょう。熱帯魚でも、ポピュラーなグッピーなど以外に古代魚の「アロワナ(体長1m弱)」なども入っているのかは疑問です。その他が半数以上という点で、それだけバラエティーに富んでいるということになります。
好き嫌いが別れるペットの代表格は爬虫類ではないでしょうか。ヘビやトカゲなどは苦手という人も多いはずです。また、タランチュラやサソリは昆虫ではありませんがペットとして飼われていることがありますし、猛禽類(フクロウ・ミミズクなど)やカワウソなど珍しいペットを飼っている人もいます。
こういった好き嫌いの別れるペットを飼っている場合、相手となる人が認めてくれるかどうかは会ってみないと分からないというところがあるので、「話したら音信不通になってしまった」といったことを避けたい場合はプロフィールに記載しておいた方がいいかもしれません。
ペットがいるメリットも当然あります!
デメリットを並べてきましたが、もちろんペットを飼っていることが婚活にプラスになる面もたくさんあります。ここではそのメリットの部分をご紹介しましょう。
ペット好きの人同士で仲良くなりやすい
ペットを飼っていることが、婚活や恋愛の場で大きなメリットになる場合もあります。そのひとつが、ペット好き同士は話題に困らないという点です。
ペットの種類や飼い方、日々の可愛い仕草や面白いエピソードなど、ペットをテーマにした会話は自然と盛り上がりやすく、距離を縮めるきっかけになります。「写真を見せるだけで大いに盛り上がった」という経験をした人もいるのではないでしょうか。
犬の散歩をしていて仲良くなった…という人ももしかしたらいるかもしれませんね。
癒し効果がある
ペットに癒しを求める人は多いです。嫌なことがあった日でも、ペットが見せる無邪気な仕草やそばに寄り添ってくれる姿に、自然と気持ちがほぐれることもあるでしょう。ペットは無条件の愛情を注いでくれる存在であり、心の支えになってくれるため、ストレスが溜まりにくくなり笑顔が増えるきっかけにもなります。
また、ペットを飼うことで規則正しい生活習慣が身につくことも。散歩や餌やりなどで毎日のルーティンが決まり、朝早く起きたり適度な運動をしたりすることにより生活が整いやすくなります。こうした習慣が体調の改善や健康維持につながり、結果的にポジティブなエネルギーを生む助けとなるのです。
ペットと暮らすことが自分の成長につながる
ペットを飼うことによって、自分自身の成長にも大きな影響を受けることも考えられます。
ペットの健康や生活環境を守るためには、日々のケアやスケジュール管理が欠かせません。これらを習慣化することによって、自己管理能力や計画性が向上します。
また、ペットと接する中で、相手の気持ちをくみ取る力や思いやりも培われます。言葉を持たないペットが何を求めているのかを考えて寄り添うことで、他者への理解や共感力が深まるのではないでしょうか。このような経験は、人間関係を築くうえでも役立つ大切なスキルになります。
「ペットを飼っている=優しい」というイメージがある
ペット好きな人は「優しそう」「思いやりがありそう」といったポジティブな印象を持たれることが多くなっています。多くの人はペットを飼うことが意外と大変であることを知っているため、愛情を持って接している姿に安心感や信頼感を持つのではないかと考えられます。
ペットと遊んでいる姿を見て、自然と「他者に対しても同じような優しさを持っているだろう」という気持ちになるのかもしれません。こういった感情は婚活においてプラスになることは間違いないでしょう。
まとめ:「ペットが原因で婚期が遅れる」は間違い
「ペットが原因で婚期が遅れる」と言われることがありますが、実際にはそれが直接的な原因になるわけではありません。ペットを飼うことはあくまでライフスタイルの一部であり、婚期を左右するのはペットそのものではなく飼い主の行動や考え方です。
ペットだけでなく他の趣味や仕事でも、それが生活の中心になってしまうと外に目を向ける時間や機会が減ってしまう可能性が高くなります。注意すべきはペット中心の生活に偏りすぎないように気を付けることです。
現在では日本中で犬や猫を中心としたペットイベントやコミュニティが広がっています。こうした場に積極的に参加することで、同じ価値観を持つ人と出会うチャンスが増えるかもしれません。ご縁はどこにあるか分かりませんので、ペットを通じて新しい人間関係を築き、婚活を楽しむきっかけにしてみてはいかがでしょうか?
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